雨上がりの朝にお二人の結婚指輪を眺める。春のあたたかな日差し。秋の屋久島でお会いしてから冬を丸ごとかけて出来上がったのか。
シルバーで作った彼のリングには彼女のシャンパンゴールドがぴたりと収まる。あれから3ヶ月ほど経ったけど、お元気かなあ。小さなリングに海の向こうに暮らすお二人の印象を重ね合わせている。
そういえば、熱いコーヒーが美味しくなる頃だったな。お二人とは屋久島サウスの海の前で待ち合わせして、アトリエでサンプルリングをお試しいただいたり、デザインや素材の相談をした。地元関西のお話もできたからかな、初めて会ったのにとても近しかったフィーリング。遠くから会いにきてくれてありがとうございました!
作業の合間には海までの道を歩いてみたり、お二人の結婚指輪作りはいつもの島リズムで。
どんな場所にいても、ふとした瞬間に、手の中に自然を感じることができれば素敵だなと思う。指にくるりと巻いた葉っぱがずっとこのままだったらいいのに!と思って植物モチーフのジュエリーを作り始めたのをよく覚えている。
初めてお会いしたお二人だけど、大切な気持ちを分かち合うことができて、仲間ができたような気がして、ありがとうの気持ちいっぱいに包まれながら。
雨の余韻。始まりの予感。
朝露の中でそっとお二人のリングを手に取ってみる。シルバーとシャンパンゴールドが周りの緑と共鳴して、冷たい金属にぽっと温度が宿ったように見えた。リングの表面にはそれぞれ1本ずつ形の異なるシダが彫刻されていて、こうして重ね合わせると対になっていることがよくわかる。リングも、しずくも朝の柔らかな光を浴びて輝いていて、まるで屋久島が祝福しているように思えた。
お二人と始めた会った時に見た海を逆サイドから眺めて。
海と山々がこんなに近いのも、屋久島の面白いところですよね。またいつか遊びに来てください。
楽しい指輪作りをありがとうございました!
ご結婚おめでとうございます。
さあ、また新しい1日が始まります。
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