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おふたりの大切な婚約指輪を作り始める朝に #屋久島でつくる結婚指輪

今年30個目となる台風が島に近づいてきた頃だった。
アトリエは真夏のような暑さに包まれ、澄み渡る空には眩しい光が溢れていた。
一年ぶりに帰ってきた渡り鳥もこの陽気に驚いたかもしれない。

庭先には秋の花が咲き、馴染みの顔ぶれにも会うことができる。
毎年同じリズムを繰り返しているはずなのに、季節がいつも新鮮に感じられるのはなぜだろう。

20年前と変わらない屋久島の空を、初めて見た時と同じ感動を抱きながら眺めていた。

 

みずみずしい緑の中で眺めた、ふた粒のダイヤモンド。
庭先に差し込み始めた陽光を受けて、静かに輝いていた。
おふたりの大切な婚約指輪作りが始まる、とても素敵な朝だった。

今回のダイヤモンドは、日々の暮らしにさりげなく馴染むよう、透明感が高く、いつもよりほんの少しだけ小ぶりのものを選んだ。

これまで彼と一緒に相談を重ねながら生み出してきたイメージが、いよいよ形になっていく。
おふたりの大切な想いが、ひとつの指輪へと育まれてゆく。

 

世界の色彩を映し出すダイヤモンドの澄んだ輝きは、花に宿る雨の雫に似ているように思う。

 

机に向かい、イエローゴールドの花をかたどる作業に取り掛かる。
5mmほどの、とても小さな花だ。
ダイヤモンドと対になるよう、ふたつ用意した。

ダイヤモンドの輝きは、ひとつとして同じものはないが、
こうして手仕事で作り上げていく金属もまた、かけがえのないものであるように思う。

まるで巡りゆく季節のように、出来上がるジュエリーがいつも新鮮に感じられるのは、イエローゴールドやダイヤモンドが、きっとこの大地から生まれた純粋な素材だからだろう。

 

指輪作りをやさしく見守っていてくれる屋久島に、ありがとう。

おふたりの新しい日々に寄り添うリングの姿を、咲いたばかりの花を眺めている時のような、あたたかで幸せな気持ちで思い描きながら。

 

屋久島でつくる結婚指輪

オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547

夢のような昼下がりに #屋久島でつくる結婚指輪

結婚指輪をお届けしたおふたりと、アトリエでお会いすることができました。
色とりどりのハイビスカスに囲まれて、明るいお話に花が咲き、たくさん元気をもらいました!
屋久島が繋いでくれたご縁に、心からありがとうございます。

 

屋久島でつくる結婚指輪

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満ちるひかり。屋久島で生まれる、おふたりの結婚指輪 #屋久島でつくる結婚指輪

安らぎと、移ろいゆく光を纏うこと #屋久島でつくる結婚指輪

日に日に空が澄み渡る。爽やかな秋の陽光を受けて海が煌めいている。
それでも、島にはまだ南国特有の暑さが残っている。

おふたりの結婚指輪作りは、大切な造形の工程を無事に終えることができた。
洗練されたアウトラインに仕上がったように思う。

そしてもう一つ。
とりわけ大事にしたのは、指に触れたときの心地よさだった。

 

造形作業の間、何度も自分自身の指にリングをはめ、入念につけ心地を確かめてきた。
彼のリングは薬指に、彼女のリングはわたしの小指にぴったりのサイズだった。

丸くなめらかに整えた内側は、指に触れる感覚がとてもやさしい。
どこか安心できる、というのだろうか。
とても軽やかなのに、プラチナの確かな重さが伝わってくる。

木々を通り抜けて届く光を受けて、プラチナは鮮やかに輝き、削り出した斜面には深い影が生まれていた。

リングは形をもっているけれど、移ろいゆく光そのものを纏うような。
そんな表情に仕上げることができればと思っている。

 

磨き仕上げの具合によって、質感や温度感が大きく変わっていくのも、プラチナならではの魅力であるように思う。

これからいよいよ完成に向けた作業に進むわけだけど、この続きはまた別のお話で。
世界にひとつだけの結婚指輪の完成は、もう少し先のお楽しみに。

 

屋久島でつくる結婚指輪

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制作編

プラチナリングに宿る小さな息吹 #屋久島でつくる結婚指輪

プラチナリングに宿る小さな息吹 #屋久島でつくる結婚指輪

ふたつのプラチナリングに小さな息吹が宿り始めている。

数日間に及ぶ造形作業に使う道具は、なかなか多い。
削り出しの作業を終えたのち、指輪よりもずっと大きな工具を使い分けながら、アウトラインに緩やかなカーブを施していった。

鉄の枠にリングを納め、コンコンとハンマーで叩いていく。
するとプラチナは枠のカーブに沿って形を変えていく。
その度に円の中心を整え、サイズを測り、同じ工程を繰り返しながら湾曲を深めていく。

目指すシルエットが現れるまで、少しずつ、コツコツと。

それは地味ではあるが、完成へ向けて確かなイメージと粘り強さが求められる、とても大切な工程となった。

 

おふたりのリングは、手の中で眺めるたびに新しい表情を見せてくれるように、巡りゆく流れやリズムを大切に作り進めている。

それは、打ち寄せる波や月の満ち欠け、あるいは山々を通り抜ける風のようなものかもしれない。

ふとした瞬間に思わずリングをくるくると遊んでしまうような、わたし自身もどこか懐かしい気持ちに包まれて作業机に向かっている。

 

ずいぶんと冷え込んだ朝だった。

そういえば、プラチナにはその輝きと同じくらい、静かに影を落とす部分にも魅力があるように思う。

 

作業がひと段落したところで、庭先に出てリングを緑の中で眺めてみた。
午後の日差しを受け、プラチナリングの表面にやわらかな光が巡っている。

まだまだ荒削りではあるが、ふたつのシルエットはそれぞれの個性を持ちながら、同じ時の流れの中にあるように見えた。

なかなか上手くできている。

確かな手応えを感じながら、次はつけ心地を左右する内側の加工へと手を進めることにした。

これから長くお使いいただく結婚指輪だ。
表には見えないけれど、体と心に響く部分の造形を大切に作り上げていきたい。

 

もう10月も半ばに差し掛かったというのに、ハイビスカスが驚くほど元気だ。

ありがとう、屋久島。

いよいよ指輪作りも折り返し地点を過ぎたところだ。

 

屋久島でつくる結婚指輪

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制作編

心に残るプラチナの響き #屋久島でつくる結婚指輪