
雨が降り、風が強く吹き抜けたのちに、あたたかな陽光が差し込む。
そのようなリズムを繰り返しながら、春がゆっくりと満ちていく。
おふたりの結婚指輪は、移ろいゆく島の時間と響き合うように、ゆっくりと、確かな手触りを伴って形づくられてきたように思う。
庭先には、シロツメクサの姿をよく見かけるようになった。
緑は深まり、名も知らぬ小さな花が、あちらこちらで咲いている。
プラチナリングの表面を目の細かい紙やすりで丁寧に磨き上げ、長く続いた造形作業が、ここで区切りを迎えた。
おふたりと屋久島でお会いしてから育んできたイメージが、ひとつの形になった瞬間だ。
生まれたばかりのそのフォルムを、雨上がりの柔らかな光の中で眺めて。

清らかな流れ。雨のしずく。打ち寄せる波。
憧れはいつも、水音に包まれた島の暮らしの中にあったように思う。

指先に収まるほどの小さなリングだけど、大切な想いがたくさん詰まっている。
おふたりとの素敵な出会いに、ありがとう。

リングが完成し、夏頃にまた島でお会いできるかもしれない。
ちょうど作業の手を休め、ルーペとピンセットを机に置いた頃、海の向こうから嬉しいお便りが届いた。
それまでにリングの表面をつるりと磨き上げておこう。
雨上がり、植物に宿る雫のように艶やかで、どこまでも滑らかな手触りに仕上がればと思う。
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