
プラチナリングの内側に、
おふたりの大切な記憶を印すように彫刻すると、
そこに、ひとつだけの結婚指輪が生まれました。
おふたりが出会った屋久島のシルエット。
ふた粒のエメラルドが森の印象と重なり、どこか遠い気配を纏っていました。
屋久島で出会ったおふたりと、ここでつながり、始まった結婚指輪作り。
指輪作りのあいだは、雨がたくさん降りました。
プラチナリングが少しずつかたちになっていくのと響き合うように、島の緑もまた、日に日にその濃さを深めていきました。
もし、ほんの少しだけ違う時間を歩んでいたなら、全く別のものになっていたのかもしれない。
そう思うと、今、手の中にあるリングが、奇跡そのもののように思えてきます。
素敵な出会いを紡いでくれた屋久島に、ありがとうございます。
そのひとつだけの美しさを、時の中に咲いた小さな花のように、愛おしく眺めながら。

長く続いた雨が、久しぶりに上がった朝に。
完成したばかりのリングを持って庭先に出てみると、
白い百合が、一年ぶりにその優美な花を開かせていました。

リング幅は、彼の2.6mmと彼女の2.3mm。
光沢仕上げのプラチナは、島の情景を鏡のように映し、
マット仕上げのプラチナは、5月の潤いを含んだ空気にやさしく響き合っています。
お揃いのシンプルなラウンドシェイプにお仕立てしたのは、
リングの表面や内側に、彫刻模様や天然石を装飾したかったのもありますし、
登山やアウトドアで過ごす時間を愛するおふたりの暮らしに、永く寄り添うようなリングであってほしかったからです。
アトリエでの相談会で、じっくりと試着を重ねながら、つけ心地が柔らかく、メンテナンス性にも優れたデザインを選んだのも、今となっては懐かしく、素敵な思い出です。

山歩きが大好きなおふたりには、富士山にまつわる大切な想いがありました。
リングの表面には、その時を永遠とするように、山のシルエットを細いラインで彫刻いたしました。

重ね合わせると、ふたつのリングがぴたりとひとつに収まって、なんだかわたしも嬉しくなりました。
出会うことって、本当に素敵です。
屋久島の森で巡り合ったおふたりとご一緒してきた結婚指輪作りでしたが、
運命というものは、やはりあるなと思うのです。
この島は、そういった引力のようなものを、よりクリアに感じられる場所だと思うのですが、
実は、細やかなサインはいつも、日々の暮らしの中に、きちんと印されているのかもしれません。
この世界を真っ直ぐ見つめているおふたりとご一緒できた日々は、わたしにとっても、かけがえのない時間となりました。
指輪作りがひとつの区切りを迎え、新しい時間を歩むことになりますが、
お互い、美しい波をキャッチしながら、それぞれの流れに乗っていきましょう。
そしてまたいつの日か、おふたりの物語の続きをお聞かせいただけると、何よりも嬉しく思います。
そのときは、ぜひ屋久島を走ってくださいね。
白百合の甘い香りがほのかに漂うアトリエより、
ご結婚おめでとうございます。
おふたりとの楽しい指輪作りの日々に、心より感謝を込めて。

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結婚指輪をおつくりしたおふたりと。


