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朝露の情景と、しずくの指輪 #屋久島でつくる結婚指輪

夜明けの空が澄み渡り、島にもようやく新しい季節の気配が漂い始めている。
少し冷え込んだ空の下で植物たちが朝露を纏い、昇り始めた太陽の光を受けて静かに輝いている。

その清々しい朝に癒されながら、イエローゴールドのリングを眺めていた。

緑にぽつりぽつりと宿る雫。
それはまさに、これから始める作業のテーマとなる情景に違いなかった。

 

 

指輪が完成してからが始まりではあるけれど、
こうして同じ季節を分かち合える日々もまた、かけがえないものに感じられます。

大切な結婚指輪作りをお任せいただき、ありがとうございます。

雨音とイエローゴールド。永遠の中でジュエリーをつくること #屋久島でつくる結婚指輪

 

ジュエリーの造形。細やかな装飾。リズムやバランス。
憧れのはじまりは、いつも庭先にあるように思う。

朝に眺めた雫の印象を思い描きながら作業机に向かい、その日の工程を進めていく。

プラチナの小さな破片を酸素トーチで溶かし、いくつかの丸い粒を作った。

大きなもの、小さなもの。
少し多めに作っておき、その中からリングに添える三粒を選んだ。

イエローゴールドのリングにプラチナの粒を添えながら心地よい収まりを探していく作業は、どこか子供の頃のような胸の高鳴りがあって、楽しい。

 

綺麗に磨き上げたリングにもう一度手を加えていくには、少しばかり思い切りが要る。

イエローゴールドの表面にプラチナの粒がストンと収まるよう、小さな穴を三箇所あけ、一粒ずつリングにつないでいく。

リングを朴炭に乗せ、できるだけ直接火を当てないよう、炭を真っ赤に熱しながら温度を上げていく。
粒とリングの隙間に置いた融点の低いゴールドがやがて溶け、すっと流れ込む。
その瞬間をしっかりと見極め、火を離さなければならない。

粒がしっかりとつながったかどうかをルーペで確かめながら、細やかな調整を加えていく。

少しずつ、ゆっくりと。
この指輪作りの時間を愛おしむように手を進めていった。

不思議と今ここに、朝露を纏った緑の瑞々しい香りが漂っているように感じられた。

雨音とイエローゴールド。永遠の中でジュエリーをつくること #屋久島でつくる結婚指輪

庭先に白い彼岸花が咲きました。

しとしと雨降りの日。
雨音が胸の奥まで届いてくるような、穏やかな制作のひとときでした。

屋久島はやはり雨の日が多く、アトリエの中で過ごす時間が自然と長くなりますが、深まる緑を眺めながら手を動かすひとときがとても好きです。

 

イエローゴールドの指輪作りは、いよいよ本格的な工程を迎えました。
四角いリングの表面を、鉄工ヤスリ片手にガリガリと削り出していきます。

その内側には、丸くやわらかなリングの姿が見えていて、その輪郭を浮かび上がらせるように、少しずつゴールドのベールを剥がしていく。
そんなイメージに近いかもしれません。

片側をぐるりと一周。そして反対側を一周。
まずは大まかな曲面が現れるまで、角度を変えながら、同じタッチを何度も繰り返していきました。

 

金属には、形を変えながら何度でも受け継いでいけるという素晴らしさがあります。
作業机の上に削り出された小さなゴールドの破片も、のちに溶かされ、また別のジュエリーへと姿を変えていきます。

大地から生まれたゴールドが、長い時間の中を巡りながらジュエリーになってきたのだと思うと、どこか果てしない気持ちに包まれます。
今という時間が、たしかに永遠の中にあるのだと思わずにはいられません。

 

表面に続き、内側も手触りよく、丸く削り出したところで、ひと段落です。
デスクライトの光にかざしてみると、小さなリングに光の輪が滑らかに巡りました。

なかなか気持ちの良いフォルムに仕上がってきているなと眺めながら、長い時間に想いを馳せていました。

気がつけば雨は上がり、また真夏を思わせる暑さが戻ってきました。
指輪作りも、いよいよ終盤へと差し掛かったところです。

屋久島でつくる結婚指輪

オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547

 

制作編

イエローゴールドの永遠と、紡がれる未来 #屋久島でつくる結婚指輪

 

イエローゴールドの永遠と、紡がれる未来 #屋久島でつくる結婚指輪

裏庭のバナナの木に、たぶん今年最後となる果実がついていて、毎朝その育ち具合を眺めるのがここ最近の楽しみになっている。

房はずっしりと大きく、これまでになかったほど立派に育っている。
ひとつ一つの実もふっくらと詰まっている。
ころんと短めの実で、食べると爽やかな甘味と酸味が広がる島バナナだ。
あと少し。ほんのりと黄色味を帯びてきたら、いよいよ収穫どきとなる。

もちろん食べるのも楽しみだけど、
毎朝眺めながら、その時を待っている時間もまた豊かなものだなと思う。

 

ひとつのジュエリーが出来上がるまでの時間も愛おしい。
その大切な時間を分かち合えることも、オーダーメイドの素敵なところだと思う。

新しい季節。おふたりの結婚指輪作りがはじまる日。#屋久島でつくる結婚指輪

 

そして、ジュエリーは完成したあと、何十年もお使いいただくことになる。

暮らしに長く寄り添う結婚指輪なので、見た目の美しさだけではなく、丈夫さや指に触れたときの安心感まで大切にしたいと思う。

小さなゴールドリングを硬く、強く仕上げていくための数々の見えない工夫とは、いかに。

丸く整えたイエローゴールドを金槌で叩いていく。
叩くたびに金属は少しずつ引き締まり、リングは硬さを増していく。

表面をぐるり。

側面もしっかりと、コンコン。
アトリエに、昔から変わらない手作業の音が響いていく。

叩くのと同時に地金が薄く伸びていくので、サイズや厚みが仕上がりの寸法を超えないよう、その変化を見極めながら慎重に進めていく。

 

ひと通りの作業を終え、リングを太陽の光にかざしてシルエットを確認しているところ。

表面についた凸凹は、このあと削り落としてしまうけれど、こういった見えないところにこそ、しっかりと手をかけておきたい。

このリングとともに、これからどのような物語が紡がれていくのだろう。

長く続いてゆくおふたりの未来へと想いを馳せながら。

 

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新しい季節。おふたりの結婚指輪作りがはじまる日。#屋久島でつくる結婚指輪

朝、目を覚まして庭先を眺めると、朝露が草花を覆っている。
風は凪いでいて、どこかひんやりとした涼しさが感じられる。
その情景に出会うと、いよいよ秋がやってきたのだなと、いつも思う。

そうか、もうすぐ秋分の日なのか。
南国にようやく訪れた秋の気配に頷きながら、新しい作業に取り掛かる準備を進めていた。

季節が移ろい新しい気持ちに包まれた今、おふたりの結婚指輪を作り始めることがとても素敵なタイミングであるように思えた。

昇り始めた太陽の光の中で手に取ったイエローゴールドは、島の色彩と響き合っているような、静かで親しみのある輝きを纏っていた。

 

アトリエに戻り、さっそく作業台に向かう。
ガスバーナーに火を灯すと、心が穏やかになっていくのがわかる。

今回の制作のために配合を整えたK18イエローゴールドをその炎で包み込んでいく。
熱を受けたゴールドは赤みを帯び、やがて眩しいオレンジ色に変わっていった。

その一瞬を見計らって火から離し、そのまま水につけるとジュッと歯切れの良い音を立てた。

まずは最初の一歩だ。

 

おふたりの結婚指輪作りのお声がけをいただいたのは、島にヒマワリやハイビスカスが咲き誇るカラフルな夏の始まりのことだった。

彼女のリングをひとつ作ってほしいと、彼とメッセージを交わしながらデザイン作りを進めてきたのだけど、そのひとつ一つの言葉から彼のやさしさが伝わってきて、わたしもあたたかな気持ちに包まれながら、ここまでやってくることができた。

 

焼き鈍したイエローゴールドは、ぐいっと強い力をかけると曲げられるようになり、わたしはそれをリング状に整えて両端を合わせた。
再び炎に包みながら、隙間に融点の少し低いゴールドを流し込み、しっかりと繋ぎ合わせる。

その日の工程がひと段落し、作業台の上にリングを置いて眺めていると、まだまだ始まったばかりではあるが、おふたりと一緒に紡いできたイメージが初めて形になったことを実感し、喜びに満たされた。

これからずっと長くお使いいただく結婚指輪作りだ。
ひとつひとつ、じっくりと進めていこう。

 

その日の作業を終え、アトリエの窓を開け放ち、ゆっくりと深呼吸をした。

空に流れる大きな雲はオレンジ色に染まり、気がつけばもう日も暮れかけていた。
空気はいつもと変わらず島独特の潤いに満ちている。
庭先からはほのかに秋の虫の音が聞こえてくる。

わたしは作業台の上に散らばったいくつかの工具を所定の場所に戻し、机をきれいに拭いて照明を落とす。

こうして指輪作りの一日は秋の色彩に包まれながら静かに暮れてゆくのだった。

 

屋久島でつくる結婚指輪

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2.0mm and 1.8mm wave ring in platinum #屋久島でつくる結婚指輪

material: platinum, diamond
size: 1.8mm and 2.0mm wide

Delivery time is within 3 months.
Custom-made, one of a kind.

こちらの作品はサイズを合わせて、デザインをお好みにアレンジして、オーダーメイドにてお作りいたします。
ご注文からお届けまで約3ヶ月。

 

屋久島でつくる結婚指輪

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満ちるひかり。屋久島で生まれたおふたりの結婚指輪 #屋久島でつくる結婚指輪