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海と仲間とジュエリー 島で暮らし、作ること #屋久島でつくる結婚指輪

台風3号が屋久島の南沖を西に向けて通り抜け、その風が生み出したうねりが、いつものビーチに届いている。

夜明けのまだ暗いうちからビーチに向かい、仲間と「おはよう」を言い合って海に入る。

 

アトリエに戻ると、まだ8時前なのも夏の好きなところだ。

 

そして、コーヒーを作って、ジュエリーを作り始める。

いつもの島リズムで。

 

 

海と太陽と仲間、と友人が言っていたけれど、なるほど。

ジュエリー作りでも、人との繋がりが、何よりも貴重なものであるように思う。

同調と変化。繋がりと永遠について。 #婚約指輪制作記 #屋久島でつくる結婚指輪

 

台風が近づくと、フェリーが止まったり、スコールが降ったり、怖いほどに美しい空を見ることができるのだけど、島の東側に暮らす彼とは同じ夏を分かち合っている。

 

「この雨、むっちゃ激しいやつ、あっちもすごいだろうなあ」と思いを巡らせながら作業机に向かうのも楽しい。

 

多様性に満ちた世界だからこそ、どこかに繋がりのある何かを信じることができる。

今、この瞬間に確かな手触りを感じながら。

 

ピンクゴールドには900度、プラチナには1500度

くるりと巻いたリングを炎に包んでつなぎ合わせていく。

とても細いリングはたくさんの工程を経て、最後には安心してお使いいただける強さを得ることになる。

それまでは終始デリケートに扱わなければならない。

 

心静かに、じっくりと。

それもまた、大切な技術の一つなだろう。

 

日々の暮らしの中に漂うその心穏やかなフィーリングが、あるいは彼と分かち合っていることなのかもしれない。

 

作業もいよいよ終盤に差し掛かったところだ。

なんだか少し名残惜しいいような気持ちに包まれながら、細やかなヤスリがけの作業を繰り返していた。

 

屋久島でつくる結婚指輪

オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547

同調と変化。繋がりと永遠について。 #婚約指輪制作記 #屋久島でつくる結婚指輪

夜明けの時刻に目を覚ました。

外はまだ薄暗い。

早く起きることができたのが嬉しくて、2階まで急いで階段を登り、窓の向こうの山々を眺めた。

 

神話の世界みたいに巨大な入道雲が、一日の始まりを告げる光を受けてオレンジ色に焼けて見える。

なんとも爽快な夏の朝だった。

 

たしかに、驚くほどに暑いこの頃ではあるけれど、

なぜだろう、夏の光にはどこか勇気付けられるような力があるように思う。

 

庭先では、夜の間に降った雨の雫を抱いた植物たちが、まるでダイヤモンドの装飾を纏っているように、強く輝いていた。

 

 

さて、

アトリエでは、プロポーズの日に向けて、ピンクゴールドとプラチナのリングを作っている。

プロポーズの日に向けて。ピンクゴールドとプラチナでお揃いのリングを作っています #屋久島でつくる結婚指輪

 

細い線だったプラチナとピンクゴールドは、ローラーで圧縮し、薄く板状のフォルムに整えた。

細やかな調整を重ねる下拵え的な作業が終わり、

ここからは一気に造形作業を進めていく。

 

細い線に捻りを加えながら、くるりとリング状に形成する。

このシンプルな所作を、出来る限り無駄なタッチを省略して、ワンアクションで完結させていく。

 

まずはサイズの大きい方のプラチナをリングにして、その次に素材を変え、ピンクゴールドにも全く同じ所作を加える。

 

サイズと素材が異なりながらも双子のようなフォルムが生まれる。

 

そして、もう1本のプラチナには、少し違ったアクションを加え、アルペジオみたいに同調と変化を持たせながら仕上げていく。

 

同調と変化。繋がりと永遠について。

 

ここで一休みをして、窓際の光でアウトラインをチェックした。

とても繊細なリングではあるけれど、プラチナとゴールドの輝きに癒される瞬間。

スムーズなラインを作ることができたように思う。

 

それにしても、指輪が形になるにつれて、お二人の大切な日が近づいてくる制作は、幸せ感がすごい。

新しい一歩を踏み出すお二人とご一緒するジュエリー作りはいつも希望に溢れている。

 

お二人からも、島からも、本当にたくさんの豊かさをいただきながら、今日も作業机に向かっている。

 

屋久島でつくる結婚指輪

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プロポーズの日に向けて。ピンクゴールドとプラチナでお揃いのリングを作っています #屋久島でつくる結婚指輪

夏の百合が満開になっている。

子供の手のひらほどある白い花はゆらゆらと風に揺られ、青空の下でなんとも爽やかである。

 

 

「百合の花が今年はすごいですよね!」と近所の方と何気なく話していたのだけど、季節の豊かさを分かち合うことができるのは、島暮らしならではの喜びなのかもしれない。

 

屋久島の東側に暮らす彼も、きっと同じ夏を眺めているのだろうな、と思いを巡らせながら。

お二人の素敵な物語。屋久島の雨に包まれて、婚約指輪作りの相談会でした #屋久島でつくる結婚指輪

 

アトリエでは新しい材料を用意して、新しいジュエリー作りを始めていた。

 

プロポーズの日に向けて彼とデザインをしてきたのは、ピンクゴールドとプラチナで作るお揃いのリングだ。

 窓際にあるローラーは、もう20年近く使っている。

ローラーは金属を圧縮する道具で、目標とする数値にダイヤルを合わせ、パスタを伸ばす道具みたいに片側から金属を入れ、くるりとハンドルを回すと逆側からお目当ての寸法になったものが出てくる仕組みになっている。

なんと言っても、テーブルがしなるくらいに、重たい。

 

プラチナの丸線は直径1.5mmのものと、直径1.0mmを用意した。

あともう一つ、ピンクゴールドも直径1.0mmで揃えた。

 

1.5mmの丸線をローラーで0.9mmまで圧縮させると、おそらく横幅は1.9mmくらいまで伸びるだろう。

目的地と現在地を確認しながら、少しずつ作業を進めていくのが、旅路みたいで楽しい。

 

0,1mm単位で雰囲気が大きく変わってしまうほどの繊細なリングなので、慎重にタッチを積み重ねなくてはならなかった。

プラチナ、ピンクゴールド、プラチナ。

お目当ての寸法に3つの素材を整えることができたのは、夕暮れ時に差し掛かる頃で、結局下準備に丸一日をかけたことになるのだけれど、実のところ、この工程が仕上がりの美しさを左右する大切なパートだったりもする。

 

一年もの間、土の中でゆっくりと命を育んでいる百合のように、とまではいかないかもしれないけれど、

彼とお会いした日から指輪作り始まっていて、

そう考えると、島で暮らす一日一日がとても大切なものに思てきた。

 

じっくりいきましょう。

素敵な花を咲かせましょう。

 

指輪もそうだけど、お二人が育む時間もまた、花のように美しく、唯一のものであるように思う。

 

夕暮れ時になり、涼しくなったところで、やっと外に出ることができることができた。

思い切り深呼吸。

見上げると西陽を浴びた木々が一日の余韻のように、そのシルエットを浮き上がらせていた。

 

屋久島でつくる結婚指輪

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海の上から夏の屋久島を眺めている #屋久島日々の暮らしとジュエリー

海の上から眺めた屋久島は、大きな雲の帽子をすっぽりと被っているように見えました。

制作がひと段落をして、このタイミングで少し早めの夏休みをとって、一日だけ島を離れてひと休みを。

日中は海に入っていないと暑すぎる隣の島で、本当にずっと海に入って過ごしていました。久しぶりのかき氷も食べれたし!

帰りの船では、湿度に覆われた屋久島を眺めて、なぜか初めて島を訪れた時の懐かしい気持ちを思い出しました。

 

屋久島を包む熱帯の中で、シャンパンゴールドのリングを眺めて #屋久島でつくる結婚指輪

結婚指輪の造形作業がひと段落したのは、夕暮れ時の、ようやく涼しくなる頃でした。

集中でキューッとなっていたので、散歩に出掛けてふわりとする。

 

赤く染まる雲の合間に月が姿を現したり、また消えたり。

気がつけば虫の合唱に包まれていました。

 

 

お二人の結婚指輪作りと屋久島の夏!

島を包む熱帯の中で、シャンパンゴールドのリングを眺めて。

 

2.0mm round-square in 18k champagne gold

 

シャンパンゴールドには、自然の中に出会う穏やかで優しい色合いを感じます。

太陽の光が柔らかになる黄昏時のように、落ち着いた輝きを持っています。

 

k18ゴールドの優雅さやエレガンスはそのままに、ナチュラルで親しみやすい印象を感じることができる。

シャンパンゴールドがわたしも大好きです。

 

 

シンプルを特別に。

思い描いたのは、日々を喜びに包んでくれるようなリングです。

お二人の大切な想いと、ご一緒することができたオーダーメイドの日々が、デザインを育んでくれたように思います。

 

島の色彩と調和するこのリングが、これからはご家族の時間に優しく寄り添ってくれるに違いない。

近い未来を思い描きながら、あたたかな気持ちに包まれています。

 

屋久島でつくる結婚指輪

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制作編

大好きなジュエリー作りとパッションフルーツな日々 #屋久島でつくる結婚指輪