雨上がりの朝に訪れた小さな森は雫を抱いて静かに輝いていました。
杉の葉模様のプラチナリング。
お二人の結婚指輪が屋久島に響き合っているようで、
幸せな調和に心安らぎました。
春。喜びいぱいだった相談会。
お二人がアトリエを訪ねてくれたのはちょうどハイビスカスが咲き始めた頃だったけれど、
あれからたくさんの百合が咲いて、紫陽花も咲き始めました。
屋久島リズムのゆっくりとしたオーダーメイドにご一緒いただきましてありがとうございました!
柔らかな雨が降って新しい花が咲く、始まりのイメージに包まれた指輪作りの日々を振り返りながら。
お二人が新しい暮らしを始めて、屋久島を訪れて、森を歩いて、相談会をして、
そんな時間の中で生まれたお二人の結婚指輪はやはりたった一つのものだ思うのです。
その造形のずっと向こう側には大切な思いが詰まっていて、
いっそう愛着が湧くのかもしれません。
短い時間だったけれど、希望に溢れる幸せな日々だったなあ。
お二人とご一緒した結婚指輪作りの時間を想いながら。
小さな森の中でプラチナリングを手に取って眺めていました。
冷たい金属のはずなのになぜだろう、手の中でとても温かに感じたプラチナリング。
緑の中で静かに輝いていました。
表面はつるりと曲線を描いていて柔らかい。そして同時に側面はシャープに切り立った平面を持っている。
ラウンドシェイプとスクエアシェイプの間のフォルムをお二人は選んでくれました。
たしかに有機的で優しいタッチではあるけれど、
リングのずっと奥の方にはぽっと灯されている明かりのようなもが感じられる。
その揺るぎない安心感がプラチナ特有の力強さなのだと思います。
重ね合わせてみる。ぴたり同じシルエット。
リングには細いところと太いところがあって、
眺めているだけでそのリズムが楽しくなってくるのでありました。
そのリズムは水の流れだっただろうか、
あるいは海と月のようなもっと大きな周期のようなものかもしれません。
つけているといつでも自然を感じられるような造形は、
お二人とのデザインづくりで大切にしていたところなのです。
最初はこんなにも小さなは葉なのに!
集まり育まれ豊かな森を作り上げているのだからすごい。
屋久島の森には生きること、それ自体にインスパイアされているような気がします。
もしかするとそのようなフィーリングでお二人とは繋がっていたのかなと、今になってふわりと思うことがあるのです。
コンコンとハンマーで叩いて、1000度以上の炎に包んで、また叩く、
昔ながらの手作業でしっかりと丈夫に仕上げました。
小さな傷がついたり、時折お磨き直しをしてリフレッシュをしながら、
日々の営みもまたリングに豊かな味わいを与えてくれると思います。
お二人の暮らしにずっと寄り添ってくれますように。
見上げると青空が!
さあ、お二人にとっては始まりの時でもありますね。
それでもまあゆっくりと、お互い伸びやかに参りましょう。
アトリエに咲き始めた紫陽花をお二人に。
ご結婚おめでとうございます!
楽しい指輪作りをありがとうございました。
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