朝露に包まれて、静かに寄り添うふたつのリング。
ピンクゴールドとシルバーで紡いだ、菜の花の結婚指輪。
散歩道で出会った小花のように、繊細に、清らかに佇んでいました。
日々の暮らしの中で、ふとしたときに出会う、きらきらと輝く瞬間が好きです。
庭先や散歩道に咲く季節の小花たちは、
さりげなく、それでいていきいきとした表情を纏っています。
潤いを帯びた朝の清々しい空気に包まれると、その一日を素敵に過ごせるような気がします。
島に早い春が訪れるころ、
黄色い光のような花が海風にゆらめきます。
日々をやわらかな喜びで満たしてくれる菜の花をモチーフに、お二人の結婚指輪をお作りしました。
彼女のピンクゴールドと、彼のシルバー。
朝の光がダイヤモンドに静かな煌めきを与え、彫刻模様にすっきりとした陰影を浮かび上がらせています。
散りばめられたピンクゴールドの粒は雫のきらめきのようで、
ふたつのリングは寄り添いながら、朝露の情景に溶け込んでいくように見えました。
菜の花の、さりげなく儚い雰囲気を纏うように、
ふたつ並べたお花は、いつもよりも小さくかたどりました。
リングも少しだけ細くして、手の中に収まりよく、繊細に仕上げています。
そのピンクゴールドの花は、シルバーリングに彫刻した模様の一部分を切り取ったようで、
彼のリングに刻んだ図柄は、彼女のリングが光を受けて映し出す影のようにも見えます。
おふたりとは、これまでたくさんの言葉を交わしながらデザイン作りを育んできたので、
こうしてそのイメージが形になったのが、本当に嬉しく、胸がいっぱいです。
大阪と屋久島を繋いで、サンプルを何度も送り合ったのも、今では楽しい思い出ですね。
いつもあたたかなお言葉をいただき、ありがとうございました。
お二人と、私と、そして屋久島とが出会い、
そこに新しいデザインが生まれた喜びに包まれています。
ふたつのリングには、まさに花が開く瞬間のような、奇跡の美しさが息づいているように思います。
山々を見上げれば、空には秋の訪れを感じさせる雲が広がっていました。
一年ぶりに眺める豊かな色彩が、新しい季節の訪れを告げています。
わたしたちもまた、新しい始まりを迎えることになりますね。
楽しい指輪作りをありがとうございました。
屋久島の癒しに満ちた祝福をおふたりに。
ご結婚おめでとうございます。
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