シャンパンゴールドのリングを削り出して表現した、ぐるりと波打つ曲線はお二人との結婚指輪作りで初めて生まれたデザインなのです。
柔らかだけれどシャープで、すっきり細身だけど印象的な仕上がりで、お二人だけの特別がある。
同じ屋久島に同じ時期に暮らして、出会って、結婚指輪をお作りすることができる幸せ。
今この瞬間が奇跡のようだと思う。
たしかに形のある結婚指輪だけれど、その向こう側というか、形のないやりとりがとても大切だったりもする。
新しく始まるお二人の日々に向けて、
やさしい気持ちで、そして爽やかに、オーダーメイドの時間は流れている。
今朝は、造形のひと段落した彼のリングを庭先に持ち出して眺めようとしたら、
サキシマフヨウがしずくを纏って綺麗だったのだけれど、
なにげにとても屋久島の秋冬らしい印象なのだ。
彼と彼女の暮らすノースはサキシマフヨウいっぱいなので、繋がっている感じがして嬉しかった。
オーダーメイドの指輪作りでは“好き”を共有することができるので、「そうそうこの感じです!」と言い合えるのが楽しい。
初めて会った人や遠く離れて暮らしている誰かの方が案外近しいフィーリングを抱いていて、共感できることが多かったり。
雨の中でふわりとピンク色。
さて、今日も作っている。
彼のリングから彼女のリングにバトンをタッチして。
お揃いなので、印象が鮮やかなうちに仕上げることにしている。
全てが一度だけのタッチの数々を、記憶ではなくて感覚で抱いているからだ。
彼女のリングも一気に。
角ばったゴールドの中に佇んでいる繊細な造形を眺めながら削り出す。
金属に息吹を与える感じは仏像の彫刻に似ているのかもしれない。
結婚指輪は手の中でくるくると回ったり、ずっと手触りを感じているものだと思う。
きっと身につけるものの中では一番身近になるものだろう。
つけていたい!と体で感じるような、快適さを大切に造形を進めてゆく。
金属はもともと土の中にあったものなので、有機的な手触りを感じられるはず。
こうして大地のフィーリングを最大限に活かすことができれば、
出来上がるジュエリーは暮らしに優しく寄り添ってくれるように思う。
自分を支えてくれているよなと、心強くさえ思う。
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