どんなデザインにしようか?どんな素材が好きなのだろう?
まっさらな状態から指輪作りが始まることが時々あって、
そんな時はお二人のライフワークのことや、
大切にしている時間、言葉、
共通の趣味のことなどを聞くことから
指輪作りを始めることにしているんです。
お二人からのメールが届いたのはまだ寒い二月のことだった。
「指輪のことはまだ全然決まってないのですが、
ケイさんに相談に乗っていただきたいです!」
とりあえず、確かなことは五月に挙式の予定があるということという。
大切な指輪をわたしにお任せいただいて、ただただ嬉ししかった。
ゼロからスタートして、いよいよたどり着いた指輪作りの瞬間。
これから、お二人と作り上げたデザインがカタチになろうとしている!
最初に送られてきたのは一枚の写真で、
お二人が大切にしているアウトドアでの時間がフレームに収められていた。
「幾何学的な模様とか、お花とか、そんなモチーフはどうでしょう。なんとなく宇宙っぽいイメージで。」
写真を見て彼女に伝えると。
「そう!そんな感じなんです。そして、実は、彼、ロケットの部品作ってたりするので宇宙とかもアリですね。」
まるで答えが最初から用意されていたように思えてならなかった。
オーダーメイドでジュエリーを作っていると、
その道のりの中で、うれしい化学反応が起こることがある。
わたくし一人では生まれなかったデザインが生まれたり、
ずっと作りたくて心の奥底にしまってたものが、ポン!と浮かび上がってきたり。
想像以上に素晴らしい世界が待っている。(←スピッツ的な。。)
お二人のために準備した素材は18kイエローゴールド。
イエローゴールドは、そのバランスの良い色彩、確かな耐久性から
長く、スタンダードとして、たくさんの人々に愛されている素材で、
ケーキなら、ショートケーキかチーズケーキというところだろうか。
ジュエリー界の花形さんなのであります。
まずは最初の第一歩。
このゴールドを丸くリングにするところから。
さあ、楽しいジュエリー作りが始まりました。
さて、
作業を休憩しまして、ドライブに出かけると、
道路沿いの無人市場に、一年に一度の旗が掲げられていた!
ビワの色がゴールドっぽく見えたのは、
さっきまでの指輪作りの影響だろうか。
初物ということで、両手に入りきれないほどの量を買い求め、
途中、道を間違えて、Uターンする時にそれは立派な栴檀の木に出会い、
満開の花に、もうすぐ五月がやってくることを知った今日の夕暮れ時。
今日も屋久島にありがとう。
花香る季節ですね。
皆さまも素敵なフラワーライフを。
素敵なジュエリーライフを。