台風は内側へと急角度にその進路を変えて再び近づいてきている。
屋久島サウスのアトリエです。
なるほどよく降る雨だ。
南の島に暮らしていると、やはりどうしても熱帯特有の気候条件がセットになってくる。
海が荒れて流通が止まったり、停電があったりと、普段はあまり経験しないことが頻繁に起こるのも島暮らしのあるあるなのである。
沖縄に暮らすお二人ともそのような島のリズムでつながっているのだろうな、とふと考える。
丸一日停電があったとしても(笑)、強くキャッチして離さない熱帯の魅力をお二人とは分かち合っている。
大切な結婚指輪作りをお任せいただきましてありがとうございます。
潮の香りやハイビスカス、暮らしに馴染み深いシダの葉も。
島に吹く風の印象を心に抱きながら。
シルバーでお作りするお二人の結婚指輪は、
素材の生成から始まる制作のプロセスも興味深いと思います。
昔ながらの手作業の工程を、今回は細やかに描写していこうと思っている。
まずは最初の第一歩を。
純銀が95%に5%を別の金属を混ぜるとリングは硬く強くなる。
リング2本分の素材が出来上がった。
冷却されたシルバーは小さな棒のような形状で、手にするとなかなかに重たい。
窓から差し込む光を受け、アトリエの作業台の上で静かな輝きを放っている。
その明るくて軽やかな佇まいはシルバーならではのものだな、と思う。
シルバーを手にしていると心も爽やかで、なんだか楽しくなってきた。
シルバーの持つこの軽快さをそのままに、ジュエリーとしての精巧さや品格を備えている。
お二人の結婚指輪はそのように仕上げると最高だろう。
そしてその指輪は強くならなくてはならない。
南の島暮らしの一部分になってお二人に寄り添うリングの姿を思い描きながら。
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