アトリエから県道まで出てすぐのところ、今年は新しい場所にコスモスが咲き始めていた。いよいよ2022年もあと少しなことを教えてくれる花だ。夕暮れ時の光を大切そうに抱いて風に揺られている白、ピンク、マゼンタを畑の畔に今年もまた眺めている。
サウスの開花状況をお伝えしながらジュエリー作りを進めるのも屋久島流。ノースに暮らすお二人にはお使いいただいている結婚指輪をお預かりしてリメイクの作業を。もう少しで10年になるのか、これまでずっとありがとう。
長い年月をかけて、小さな傷がついたり曲がったりをしながら味わい深くなってゆく金属の時間は楽しい。そしてそれを磨き直して、もとの輝きを取り戻すことができるのもまた素敵な特徴だと思う。
ときには思い切って新しい造形にリメイクしてみるのも良い。新しいフィーリングが心躍る日々を与えてくれるから。
さて、アトリエです。イエローゴールドは記憶をそのままに、形を変えて生まれ変わりつつある。
長くお使いいただいていたリングが丸いく柔らかだったので、今回もそれに合わせる。
フロー感、島リズム、巡りゆく黄金色のひかり。
リング全体には緩やかなカーブを与えてみた。
コスモス畑からの帰り道には海に見える丘に立ち寄ってずっと遠くを眺めていた。それにしてもいつまでも新鮮な風景だ。花々もそうだけど、季節や天候によってその表情を絶えず変化させているからなのかもしれない。あるいは、変わってゆくわたしたち、なのかも?
巡り繰り返す時間の中に何か小さな新しさがあると軽やかになれるだろう。たとえばそれはリングの輝きだったりしても素敵なのではと思っている。
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