屋久島サウスのアトリエです。梅雨の入り口はアトリエの窓越しに深まる緑を眺めながら、お二人の結婚指輪を作っている。雨のリズム、プラチナと静けさと。
婚約指輪から結婚指輪へと、デザインのベースになっているのは水と植物にまつわる物語。屋久島の雨もいい感じにムードを盛り上げてくれている。激しい雨音に包まれると心が平らになってゆく。
結婚指輪作りで大切なのはやはりサイズ感だったり、ボリューム具合だったり、日々のフィーリングに関わるところだと思う。お二人とはサンプルリングをお作りしたり、動画を送ってもらったりしてデザインに微調整を加えてきた。指輪をつけて外す動画とかってあまり撮らないですよね。ここまでずっと長くお付き合いいただいてありがとう。
今日はそんな細部のイメージをプラチナリングに施してゆくところを。
彼のサイズは15号。14.8号から造形をスタートしてつけ心地柔らかく、そして目的地点に着地する。
揃った2本のリングは山々を背景にしてアウトラインをチェックする。長野に暮らすお二人も、こうしていつも山々を眺めているのかなあ。まだお会いしたことはないけれど、いつかきっとお会いできそうなお二人との繋がりを思いながら。
紫陽花が日に日にたくさんになってきていて少し慌てる。毎日毎日、少しずつ、進み続ける。
シンプルなラウンドシェイプ のプラチナリング、2.5mm幅。つけ心地フレンドリーなバランスだ。普遍的なデザインではあるけれど、シンプルが故にスタイルの表れやすい造形作業はいつもチェレンジに満ちている。お二人と、屋久島と、わたしと、今を写すようにタッチを重ねてゆこうと思っている。物語の数だけ指輪が生まれるのだと思う。
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