日に日に雨が多くなってきている。
里ではセンダンの木が抱えきれないくらいたくさんの花を咲かせている。
アトリエから車を20分ほど走らせたところに川沿いに佇むお気に入りのセンダンがあるのだけど、
しとしと雨降りの中、その甘い香りに包まれていたら心が安らいだ。
ずいぶんと緑が深く湿度が満ちてきたものだなあ、と久しぶりの感覚に嬉しくなる。
なんとも屋久島らしい季節である。
水辺ではアトリエから持ってきたプラチナとピンクゴールドを手に取って眺めてみたり。
分厚い雲のフィルター越しの柔らかな光の中で、その輝きと色彩の力強さが一層際立っていた。
そしていつの間にか心持ちが新しく体も軽やかになっていることに気がつく。
いよいよこれからお二人の結婚指輪作りが始まろうとしている。
お二人が鹿児島から海を渡ってアトリエに来てくれたのは菜の花が咲く3月のことだったから、
2024年の春を丸ごとかけての制作になるだろう。
これから百合も咲き始めるうだろうし、指輪が出来上がる頃には紫陽花が咲いているかもしれない。
繰り返す季節ではあるけれど、お二人とご一緒する一度だけの季節でもある。
いつもありがとう。
若葉に宿る雨の滴みたいに美しく、かけがえのない指輪作りの時間をお分かちあうことができれば嬉しい。
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