2ヶ月と少し時間が戻って、
こちらは2019年、年明けの一枚。
新しい一年の始まりに宮崎からお二人が海を渡って来てくれた。
写真を見てみると、一月の半ばというのに3人ともやたらと薄着で、
この冬、屋久島は記録的な暖冬だったのも納得であります。
この日、お二人とお会いしたのは結婚指輪作りの相談会をするためでありまして、
始めてお電話をいただいてからこの日までずっと楽しみにしていた時間でもあったんです。
お二人の新しい暮らしとともに新しく身に付けることになる指輪作りの始まりでした。
それから冬が過ぎて、シダの若葉がニョキニョキと元気に芽生える頃になりました。
ギャラリーでお会いして以来、LINEを通じて毎日のようにメッセージを交わして作り上げたお二人の指輪のデザインをいよいよ形にする時がやってきた。
その指輪が出来上がるまでの工程を今日はキュッと凝縮してここでご覧いただけるよう、画像を一つずつ置いていったのですが、
画像をまとめて振り返っていると、
お二人からの数え切れないくらいの言葉や
そして、名産のお米などもいただいて、、
指輪作りのあれこれが蘇ってきてグッときた。
途中では嬉しいサプライズのニュースなんかもありましたね。
まずは彼の指輪作りから。
剣道家でもある彼の指は20.5号と大きなサイズだったのですよ。
k18 champagne gold
素材選びにはじっくりと時間をかけました。
「彼にシャンパンゴールド似合うと思うんです!」
彼と彼女と、お揃いのシャンパンゴールドを選んだのは
彼女がそう言ってくれたのが決め手となりました。
リングのアウトラインは柔らかく、そして、柔らか過ぎずw
表面に丸みを持たせつつも、
スッキリシャープな印象を持たせつつ造形を進めてゆき、
3人で数ヶ月の間、一緒に作ってきたイメージが初めて形になった瞬間。嬉涙。
作業を進めている間は猛スピードで広がっていた屋久島の春。
日に日に大きくなってくるシダの成長を眺めては、
オレもやらなくっちゃ!とインスパイアされていました。
そして、作業はレディースのリング作りへ。
造形作業中はこのようにゴールドの粉がいっぱいになるので、
それを集めておいて、精製。また新しい素材として使うのですよ。
今作っているもののかけらが次のジュエリーの一部になって、、、
そうイメージするとまるで指輪がバトンタッチしながら繋がってゆくようですね。
鉄鋼ヤスリでガリガリ。
手作業ならではの質感がなんとも言えず気持ちよく、
ハンドメイドのジュエリー作りにずっと夢中です。
彼と彼女の指輪の造形が終わって、
最後の最後にもう一つ。
実はとっておきのこだわりがあったんです。
シャンパンゴールドの指輪の内側にはお二人お揃いのシダ模様を彫り込みました。
「シダ模様の指輪が大好きで!」
と彼女が言ってくれた。
初めてお会いしたのに、住む場所も遠く離れているのに、
でもどこかで何か、共通の“好き”があって、
それがふとした瞬間に交差するのだから、本当に面白い。
屋久島に来てシダが大好きで、いつもはわたし一人でジュエリーを作っているけれど、
同じような“好き”を持っている仲間ができたような気がして嬉しかった。
シャンパンゴールドで作りました。お揃いシダ模様の結婚指輪。
今回はシンプルにゴールド素材を使ったので、
何かの記念日に石をセットするのも素敵ですね。
これから始まる時間にワクワクしながら、
一旦ここで指輪作りを終わろうと思います。
楽しい指輪作りをありがとうございました。
ご結婚おめでとうございます!!
指輪作りの色々をパラパラ動画風にまとめてみました。
fern ring making progress in Yakushima Island from SHIZUKU GALLERY on Vimeo.
出会い編