静かな響き
夏のプラチナリング
きらめくリズムを、ひまわりのそばで眺めました。
黄色い輝きに包まれた、祝福のようなひとときに、胸がいっぱいになりました。
深まる梅雨と、夏の予感。
窓の向こうに響く雨の音に耳を傾けながら、作業机に向かっていました。
静かに、心躍るような日々でした。
そして、お二人の結婚指輪が完成したのは、島が爽やかな青空に包まれた、暑い夏の日のことでした。
こうして、一度だけの季節をご一緒できるのも、オーダーメイドならではの喜びです。
この夏に生まれた、ひとつだけのプラチナリングが、
わたしも大好きなのです。
屋久島サウスに広がる、ひまわり畑にて。
手の中で、ふたつのリングをそっと重ね合わせてみる。
彼のリングは2.6mm幅、彼女は2.3mm幅。
お揃いのデザインで仕立てたプラチナリングが、ひまわりの花びらを通り抜けた柔らかな日差しを受けて、きらきらと輝いています。
リングの表面には、波のようなラインが流れていて、
光沢仕上げときらめき模様、ふたつの表情をつなぎ合わせています。
その煌めきや、移りゆく表情が、とても特別なものに感じられ、
彼と彼女と一緒に育んできた日々や、ここに生まれたリングが、いっそう愛おしく思えてきました。
とても小さなリングではあるけれど、
お二人の大切な想いが、ここにはたくさん詰まっています。
光沢仕上げのプラチナには、夜空のような、深い静けさが宿っています。
そこから、キラキラとこぼれ落ちる煌めきは、
あるいは、夏の星あかりなのかもしれません。
このプラチナもまた、銀河と同じ、長い時の流れの中にあるのだと思うと、
どこまでも果てしのない気持ちに包まれます。
その永遠の中に今この瞬間があるのだと思うと、
すべての出会いや、ささやかな出来事さえも、とても大切なものに思えてきます。
七夕の日
お二人の大切な記念日に合わせて、お作りいたしました。
リングの内側に彫刻する文字やデザインについて、じっくりと相談を重ねてきた日々も、
今となっては、素敵な思い出です。
島リズムの、ゆっくりとした制作となりましたが、ここまでずっと温かく見守ってくださり、本当にありがとうございました。
そしてこれからも、指輪のメンテナンスや調整などを通じて、お二人と時折やり取りができましたら、わたしにとって何よりの喜びです。
南国の力強い日差しが降り注ぐ屋久島から、
ご結婚、おめでとうございます。
おふたりの新しい日々が、爽やかな風に包まれますように。
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