秋の屋久島より。これから海の向こうに届ける、お二人の結婚指輪。とても小さなリングではあるけれど、お二人の大切な思いだったり忘れない場面が、確かにここに詰まっている。
そういえば、ある船がきっかけになって、お二人は出会ったのだと言ってくれたよな、と目の前を通る船とお二人の新しい始まりを重ね合わせたり。リングにセットしたブルートパーズも海と響き合っていた。きらきら。
まだまだ暑い秋の屋久島。お二人とは夏からたくさんの時間を共有してきた気がしている。最後のしずくギャラリーだったり、彼女が長く暮らした島からの旅立ちだったり、ご入籍の時も、指輪作りの話をしながら繋がっていてくれてありがとう。
ハイビスカスも、プルメリアもサキシマフヨウも咲いた、屋久島時間の指輪作りだったなあ。
島での結婚指輪作りは巡る季節とともに、ヤスリや金槌片手に作業机に向かう日々なので、いつもそこからフワリとした屋久島の空気感をインプットしながら作業は進む。目に見える造形のずっと向こう側にある、響くものについて考えている。お二人と一緒に作ったデザインに加えて、そんな島の情景もエッセンスになっていて、そこから生まれる指輪はやっぱり一つだけのものだろうと思う。
海のイメージも植物のイメージも。屋久島のかけらのようだった結婚指輪作りを思い出しながら、海からの帰り道を、屋久島サウスの情景とともに指輪を眺めながら過ごすことにした。
海を望む教会の近くに広がったコスモスをお二人に。おめでとうの気持ちでいっぱいに。
月桃の葉がしげる森のなかで。
お互いが違っているけれど、重なり合って、繋がって、一つの何かが生まれるような、お二人が伝えてくれたのはそんなイメージ。
島の暮らしで馴染み深い月桃の彫刻模様は、リングを重ね合わせるとピタリと一つになるようにデザインしました。
指輪の素敵なところは自分の目で楽しむことができることだろうと思う。ふとした瞬間に、島の風を感じていただけると嬉しい。
シンプルなラウンドシェイプ とスクエアシェイプ のフォルム。木々の間から差し込む光に照らされて、プラチナ特有のコントラストが浮き上がっている。
模様のないつるりとした面にはこれから小さな傷かついたりして、それもまた素敵な装飾になっていくなだろう。真っ白なキャンバスに色を塗り始めるようなワクワク感に包まれながら。いよいよお二人にバトンタッチすることにしよう。楽しい指輪作りをありがとう。
そしてまた、またここでお会いしましょう。
ご結婚おめでとうございます!
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