屋久島は雪解けの森。
苔の上にポツリポツリと咲く白い小花があります。
大きさは1cmmもないくらいでしょうか。
まだまだ寒い巨木の森を歩きながら、足元にこの花を見つけると、
なんだかとても元気になるんです。
一つ目に入ると、周りにもたくさん咲いていることに気が付いたり!
わたしも大好きな花。屋久島の森に春の訪れを告げる花。
オオゴカヨウオウレンをかたどって指輪をつくりました。
プラチナのお花にゴールドの装飾と細いリング。ダイヤモンド。
ご結婚10周年の記念に選んでいただいたジュエリーです。
リングが出来上がって、窓際の光にリングをかざすと、
ホントに開花したようで!
アトリエがぱっと明るくなったように感じられました。
リング側面から裏側を見上げた場面。
1.2mmと細いゴールドのリングは茎のようで、繊細な印象ではありますが、
しっかりとした金属の丈夫さや貴重さを感じられます。
プラチナで作ったお花の大きさは実物の花と同じくらいなのですよ!
「毎日ずっとつけていたいから!」と彼女が言ってくれたから、
お花の裏側は着け心地よく、角を落として柔らかに仕上げました。
彼と彼女は秋の屋久島を旅して、山々を歩き、
しずくギャラリーでお会いして、
島時間の中で素材やデザインのお話をいたしました。
そして、その数週間後、
裕子さんの東京個展にも来てくれて、
再会を果たすことになるとは!
この時は全くイメージできなかったけど、
一つのジュエリーがきっかけになって、
一つのつながりが生まれることって何て素晴らしいことだろう。
指輪という小さなオブジェクトの、
その向こうに大きな広がりを感じることができて嬉しかった。
雨上がりの屋久島サウス。
オオゴカヨウオウレンの指輪 platinum, yellow gold, diamond
この指輪を作ってる時は
山茶花にツワブキに、
とにかく屋久島は花爛漫で、
道すがら、花々を眺めては
癒されて、時には励まされ、胸が静かに高揚して、穏やかな気持ちに包まれて、
大好きなフィーリングに包まれながら
作業机に向かったのをよく覚えてる。
赤に黄色に緑に。
クリスマス感も相まって幸せに包まれます。
屋久島から山梨へ。
ご結婚10周年おめでとうございます。
素敵なジュエリー作りをありがとうございました。
出会い編
再会編
制作編