
海から伸びる大きな虹に出会った日。
よく見てみると、それはダブルのアーチでした。
この季節は、しばしば強い風雨が島を通り抜けるたび、
景色は、生命感に満ちたダイナミックな変化を見せてくれます。
南国に訪れた、春のリズムです。
ちょうど皆既月食もあったので、制作途中のリングのことを思いながら、長い時間、月を眺めていたりしました。
月にまつわる結婚指輪作り。
月の満ち欠けが一巡りして、また満月に戻るころ、
月はすべての事象に、祈りのようなやさしく慈悲深い光を投げかけていました。
自然が織りなす奇跡のような美しさを眺めていると、わたしたちの暮らしを支えるすべてのものが、ここから生まれているのだということに気づかされます。
おふたりとは、空気の中に漂う神秘のようなものを愛おしむ気持ちで、やわらかにつながっているのかもしれません。

ラウンドシェイプとスクエアシェイプのあいだ、ややラウンド寄り。
おふたりとは、ビデオ通話をしたり、サンプルリングをお送りしたりしながら、じっくりとデザインのお打ち合わせを重ねてきました。
表面は丸く、やわらかなつけ心地に。
側面には程よく平らな部分を残し、すっきりとシャープな印象に仕立てています。
メンズ、レディースともに細身のデザインですので、
強度を支えるボリューム感には、特に気を配りました。
数ヶ月をかけてご一緒したオーダーメイドの日々から生まれたフォルムです。
島リズムのゆっくりとしたペースでしたが、長いあいだお付き合いをいただき、本当にありがとうございます。

彼とはサイズが近しかったので、指馴染みを確かめてみます。
軽やかだけれど、プラチナとシャンパンゴールドの重みをしっかりと感じられる、安定感のあるつけ心地です。
もう少し内側を丸くやわらかに造形すれば、きっと日々の快適さはさらに増すだろう。
そのような手応えもありました。
そして、全体を綺麗に磨き上げると、いよいよ仕上げ前の一区切りを迎えることになります。
指輪作りの工程は、おおむね七割に達したというところです。

島には春が訪れ、なんだか湿度も増してきたように感じます。
日に日に躍動感を増していく植物たちの、なんて生き生きとしていることでしょう。
ミストに包まれたこの熱帯感を久しぶりに思い出し、心も体も癒されています。
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