出来上がったプラチナリングを愛おしく思いながら、これから海の向こうにお届けします。
ご結婚されたお二人の幸せを願って。
カラフルな屋久島の祝福も一緒にして。
オーダーメイドの結婚指輪作りでは、案外作業机に向かっているそのほかの時間がたくさんあって、
お二人とはたくさんのメッセージを交わしてここまで一緒に歩んできました。
もちろんデザインのお話も、お互いのライフワークの話だったり、
そのような指輪作りにまつわるいろいろも、わたしにとっては大切な宝物になっています。
少し遠回りするくらいが景色を楽しむことができるものですね。
のんびり島リズムの指輪作りにお付き合いをいただきましてありがとうございました!
シンプルで、どこか特別で
結婚指輪作りではお二人と共に抱いていたキーワードがありました。
日々を重ねるたびに、使ううちに味わい深くなる“新しさ”、といいますか、
古くなるものを愛おしく思う気持ちでお二人とは繋がっているように思うのです。
毎日が新しくなりますように。
わたし自身も爽やかな気持ちで作業机に向かっていたのをよく覚えています。
お二人の結婚指輪が出来上がったのはアトリエの庭先に藤の花が満開になった頃でした。
春の風に揺られて漂う甘い香りの中で。
手のひらにそっと2本のリングを重ね合わせてみる。
彼の2,5mm幅、彼女の2.3mm幅。
ぴたりとお揃いデザインの結婚指輪であります。
マット仕上げを施したプラチナが木漏れ日の中でやわらな陰影を作り出しています。
冷たい金属のはずなのに、どこかあたたかい。
リングの表面にはぐるりと一周波のようなカーブを描いてあって、
そのカーブが二つ重なり繋がっているフォルムを眺めていると、まるでここに生まれた新しい時間のようだな、と思う。
大きなリズム、小さなリズム
手のひらの上に佇むリングの中に、島の空気に漂う“自然の神秘”のようなものを感じることができました。
ご結婚おめでとうございます。
今を生きるお二人と出会うことができて、
大切な指輪作りをお任せいただけて、
毎日が幸せなジュエリー作りでした。
同じ船に乗って海を渡るクルーのような仲であるとお二人は言っていたけれど、なるほど。
一度漕ぎ出してしまうと、広い海の上では二人の他にはたまにイルカや鳥くらいしかやってこない。
クルーはやがて言葉を超えた響きで語り合い、同じ場所を目指すのだろうか。
あるいは、海を航る、ということ自体が生きるということなのでしょうか。
素晴らしい景色に出会ったとしても、クリアなレンズを持っていないと胸の奥まで届いてこない。
自分が自分でいられる場所があるのって素晴らしいことだと思います。
二人で一緒に紡いでゆく何気ない日々が愛おしいものです。
思い切りいきましょう。
育まれる希望はやがて世界に輝きを与えるのだと思います。
春のなってシダの葉がモコモコ過ぎる屋久島サウスのアトリエから海の向こうのお二人へ。
楽しい指輪作りをありがとうございました!
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