梅雨が近づいてきている、屋久島サウスのアトリエです。新しく始まるジュエリー作りの前に、庭先で傘を片手に百合の花を眺めて。
お二人と出会ったのは去年の暮れで、それまでに婚約指輪作りを進めてきていたので、もう半年のお付き合いになる。ここまで長くありがとう。そしていよいよ始まる結婚指輪作り。
大切なジュエリーをオーダーメイドでお届けするときは、お名前にちなんだモチーフを選んでお作りするのも素敵なアイデアだと思う。彼が彼女に贈った婚約指輪は彼女のお名前にちなんだモチーフで作った。お二人の結婚指輪は彼のお名前とお二人が過ごした屋久島の印象がデザインのベースになっている。物語の数だけ指輪が生まれるワクワク感。お二人と屋久島サウスの浜辺で過ごした時間を思い出しながら、作業机に向かっている。
アトリエの朝。雨の音。発光する緑。
まずは最初の第一歩。酸素トーチの炎でプラチナを焼き鈍してゆく。
リングになる前は力をかけてくるりと造形できるのだけど、両はしが繋がると指輪は確かな硬さを手に入れる。大切な人と出会って繋がることに似ていると思う。
雨の止み間にリングのアウトラインをチェックして。いよいよこれから造形作業を始めていこう。リングの表面には彫刻模様の装飾を施すことになっているので、シンプルですっきりとしたフォルムが必要になってくる。柔らかさと確かさ、静けさと躍動の出会う場所を求めて。
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