このあたりでは3月に咲くのか、覚えておこう。春の小花を探して歩いた朝の散歩道で出会った素敵な椿。島に暮らして10年以上が経つけれど、知らないことがいっぱいで癒される。圧倒的なものに包まれると清々しい気持ちになる。
いま結婚指輪をお作りしているお二人も屋久島によくお越しになっているようで、きっとこの圧倒的なフィーリングに癒されているのかなと思いつつ。
屋久島は心奪われる場所なのかもしれない。そういえば、わたしもそうだった。島の空気感が好きになってしまって、大阪から制作道具を車に詰め込んで、フェリーで丸一日かけて、繰り返し通っていた頃も懐かしい。
屋久島がきっかけでお二人に出会って結婚指輪をお作りすることは奇跡みたいでもあるし、でも何よりも確かなことのように感じられる。素敵な繋がりにありがとう。
さて、お二人のリングはぴたりとお揃いデザインなので、交互に同じ工程を進めてゆく。
前に進むだけ、一度きりのタッチが織りなす造形に夢中になっている。
イエローゴールドとプラチナと、波のリズムと。
作業がひと段落してほっと一息。彼のリングと隣り合わせにして、対になったシルエットを眺めている。
よく考えると、お揃いのものをずっと身に纏うのって結婚指輪くらいなのかも。きっとうそうだろう。私たちの時間よりも長い時間軸にあることが金属の素晴らしいところだと思う。いつも、ずっと、お二人の暮らしに寄り添ってくれますように。
気がつけば作業も折り返しを過ぎたところに。一つの小さなタッチを積み重ねるたびに、また新しい世界が見えてくるワクワク感がある。
明日もきっと良くなる。
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