同じ場所に存在する、光と影のようなものも表現していたい。
メンズリングの表面には、大きくうねるラインを刻み込んだ
光の角度によって織りなされる明暗が、心に響く。
その輝きのコントラストが、プラチナの魅力であるように思う。
きっと私たちよりもずっと長く在り続けるに違いない。
プラチナリングを作ることは、永遠の輝きを生み出す作業でもある。
そう考えてみると、お二人にお作りしている結婚指輪は、あるいは、月や星のように悠久の時間軸を持っているのかもしれない。
手の中にある小さなリングを眺めていると、それが同時に、今この瞬間を映し出しているようにも感じられる。
お二人が出会ったこと、そして屋久島と私とのつながりが、いっそう貴重なものに思えてきた。
夕暮れ時の空に、オムレツ形をした月を眺めた。
今、ここにあることにありがとう。
さて。
仕上がったフォルムの手触りが残るうちに、レディースリングの造形作業に取り掛かる。
彼女のリングも、同じプラチナで作っていくのだけれど、リング幅をぐっと細くし、繊細な印象に仕上げていきたい。
軽やかなつけ心地を意識し、リングの厚みも抑え気味に仕上げるのは、職人的こだわりで、ここだけの話である。
お二人と共有するリングのイメージが、まだ荒削りのプラチナの奥の方に、形として見えている。
ここからは一気に進めていけると思う。
秋になると、長い夜が楽しく感じられるものですね。
カボチャやサツマイモ、あと、あつあつのグラタンなんかも恋しくなる季節です。
みなさま、どうぞ素敵な秋の日々をお過ごしください。
月を眺めるネコを眺めていた、夕暮れ時のワンシーンでした。
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