屋久島サウスのアトリエです。一日一日、少しずつ、造形が積み重なってゆくのは楽しい。
イエローダイヤモンドの大きさに合わせて作った石枠とゴールドの装飾を散りばめて、お気に入りの形を探して夢中になる感覚は子供の頃からずっと変わっていないような気もする。
思うと、ここまでの時間は手作業だけじゃなくて、彼とデザイン作りをしたり、メールや インスタグラムのメッセージでイメージの交換を続けてきた。彼がリクエストしてくれたミモザのモチーフは、当初葉っぱメインだったりもしたけれど、何度もデザイン画を描いているうちに花を抽象的に表現したくなってきた。お二人だけの指輪のイメージが少しずつ育っていった日々をよく覚えている。
まるで小さな息吹を大切に育ててゆくような、制作の日々。
2月の屋久島いろいろ。大地のリズムと今日の結婚指輪作り。花束を届けるようにジュエリーを贈ること。 #屋久島でつくる結婚指輪
さて、今日も細やかに作業の手を進めている。
小さなゴールドたちはバーナーの火で温度を上昇させてつなぎ合わせていく。始めてのデザインだけど、作るべきスタイルはずっと記憶の中に抱いている。ずっと長く温めてきた(実際には心の中で本当に作っていた)ジュエリーをこうして形にできるのは嬉しい。
ここ最近は婚約指輪を作るフィールドを与えていただいて、不意に心の中にある膨大なデータと繋がったというか。導かれる道に進むことは、時に自分の判断よりもダイナミックに人生を動かしてくれるものなのだと思う。いつも表現に接してくれているみんなの声に注意深くありたい。
作業の合間、昨日とは少し色合いの変わった空を眺めながら、今日もまた春の気配を感じている。
繊細に、でもしっかりと。次に始めるリングとの組み合わせ作業もバランスを整えていきたい。手の中に黄色い光の粒を散りばめるようなイメージを抱きつつ。今日はここまで。
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