屋久島サウスのアトリエです。
庭先では山茶花の蕾がずいぶん大きくなっている。明日にはもう開花するのかもしれない。
シャンパンゴールドのリング越しに一年ぶりの紅色を眺めて。
結婚指輪の相談会でお二人に会った夏の終わり頃
大きな台風が過ぎ去って、島にはハイビスカスがまた咲き始めて、そしてサキシマフヨウ、コスモスも咲いた。
ワクワクする!
南国の色とりどりに包まれる制作の日々にありがとう。
花々は美しくていつも癒されるけれど、ゴールドの色彩や輝きもまた特別なものだと思う。
金属には朝も夜も、何百年も先までその色彩を失わない永遠性がある。
それもまた、結婚指輪の素材にと愛されてきた理由なのだろう。
意外と知られていないのだが、純金は指先で変形できるくらいのとても柔らかな素材なので、
装飾品として使うことができるように、別の金属を数種類配合して硬く仕上げてある。
その数種類の金属を何を混ぜるかによって、出来上がるゴールドの色彩が決定されるのだ。
金は純度100%を24と数えるので、75%で18金。残りの25%が別の金属というわけだ。
ゴールドの中でもシャンパンゴールドの色彩はとても穏やかに。
夕暮れ時の眩い、そして柔らかな黄昏色のように感じられる。
あるいは植物にも近しいフィーリングなのかもしれない。
体にもスッと溶け込んでくるような肌馴染みの良さが大好きだ。
お二人もアトリエで手に取って気に入ってくれたシャンパンゴールドだ。
その優しい手触り感に今日も癒されながら。
彼女のリングはとっても細い、でもゴールドの重みや存在感が確かに伝わってくる。
鉄鋼やスリ一本で角ばった表面を削り落としていって
リングの表面に丸くて柔らかなラインが現れた。
少しずつ少しずつ、お二人のイメージが形になりつつある。
ヤスリをペーパーに持ち替えて、庭先で少しほっこりと。
そしてまた作業は続いていく。
それにしても、ほんと金属は生きているようにも感じられて!
毎回が同じじゃなくて、全て試行錯誤を重ねるようなタッチになるのだけれど、こうしてトライできる日々は素晴らしい。
一人ではなくて世界と一緒に歩んでいるような気がする。
今をキャッチしながら作り進めていこう。
みなさま素敵な週末を。屋久島からひかりいっぱいを。
オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547