5月になってまた一段と雨が多くなってきた。
アトリエのほんのすぐ近くに咲きはじめたユリのことが気になって、
傘をさして出かけてみると、
雨粒いっぱい浴びて、より元気になっていて驚いた。
それはそうですよねw
この雨でまた開花は進むだろう。
オレも花に見習ってどんどんジュエリー作り進めていかなくっちゃ!
そんな思いでアトリエに戻りました。
pt900 wedding ring work in progress
冬の一番寒い頃、海の向こうからお便りをいただいて、春の間デザイン作りを進めたお二人の結婚指輪。
初夏の兆しを感じる屋久島で制作が始まっています。
メンズの造形作業もいよいよ終盤となり、
鉄鋼ヤスリを荒い紙ヤスリに持ち替えて、アウトラインを滑らかに整えてゆきました。
シンプルなスタイルのプラチナリングです。
シンプルなスタイルのリングをつくることになって、大切にしたかったことは
付け心地優しく、感じて、想うこと。
毎日ずっとつけているものだから、ここから何か感じることができれば素敵だろうと思った。
今年もまた百合の花が咲いて
雨が降って
潮の満ち引きも、月の満ち欠けも。
ここには時間の巡りがあって
私たちもまたその大きな時間の一部なんだなと感じることがある。
ぐるりと一周。リングの表面に削り出したリズム。
お二人の出会いや時間もまた、永遠の中にあるものですね。
夕暮れ時、ピタリと雨が止んだ頃。
指輪も綺麗に磨き上がりました。
雨粒いっぱいのユリの前でプラチナリング を手に取ると、
光を受けて輝く白い部分と影になった黒い部分、プラチナ特有のコントラストがあって、
そこに島の緑も写り込んでいた。
制作編
始まり編