新しい制作が始まる日、
屋久島は冬景色に包まれまていました。
11月のアトリエでお会いしたお二人の結婚指輪作りです。
朝から霧のような雨が降り続いていたけれど、
庭先で手に取って眺めていたプラチナとシャンパンゴールドは太陽の光を受けて柔らかな煌めきを放っていました。
ところどころでシロツメクサが風に揺られています。
むっちゃ寒いけれど、なんだかあたたかな冬だなあ。
ひんやりと澄み切った空気を思い切り吸い込み、作業場に戻っていよいよファーストタッチです。
窓の向こうには雲と光の加減によって時折大きな虹がかかるのが見えます。
静かな気持ちでカチリ、ガスバーナーに火を灯しました。
そういえば、島ではそろそろタンカンの収穫も始まる頃で、芽吹き始めた小さな躍動を感じながら作業机に向かう日々がとても楽しみであります。
そして、お二人に指輪をお届けする頃には新緑の季節が始まっているかもしれません。
喜びを分かち合いましょう。
春から新しい場所で新しい暮らしを始めるお二人とご一緒する結婚指輪作りをどうぞあたたかく見守っていてください。
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