お二人の結婚指輪作りが始まる朝、満開の百合の中でプラチナを眺めました。
ずっと楽しみにしていた時間です。
「自然をモチーフにしたジュエリーに一目惚れしてしまいました!」とメッセージが届いたのは島に桜が咲く頃だったように思います。
「私たちだけの指輪を作りたいなと考えています。」と、お二人が言ってくれました。
そうして新しい暮らしを迎えるお二人の希望に溢れる言葉たちを合図にするようにデザイン作りが始まったのです。
あれから島では菜の花が咲いて、ツユクサが咲いて、ハイビスカスが咲きました。
メールでは言葉をたくさん交わしてきたし、サンプルリングをお作りして何度も海を越えてやりとりをして、
お二人だけの結婚指輪の輪郭のようなものが、まだ実際の形はないけれど、たしかに私たちの手の中にありました。
そして、アトリエに咲き始めた百合の花がゴールデンウィークの始まりを告げて、
庭先には甘い香りが庭中に漂い始め、
窓の向こうに眺めながらサンドイッチを食べたりする、
なかなか幸せな日々の中で結婚指輪作りを始めることができたのです。
すると、いい感じに雨も降り始めてきたのです。
雨の日はしとしと雨音に包まれて、世界が色濃く、集中が深くなるのです。
ときおり雨脚が弱くなると庭先に出て花を眺めるような、そんな日だと雨も楽しくなりませんか?
ともあれとても気持ちよく最初の第一歩を踏み出すことができたのでした。
お二人の結婚指輪は少しずつ違いながら、二つで一つになるようなお揃い感に仕上がると思います。
雨はしばらく続きそうだし、海にも出かけて波のリズムを感じながら作業机に向かいたい。
島リズムのゆっくりとした制作となりますが、
今、たしかにここだけにある指輪作りを見守っていてください。
オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547