早くも晩夏の気配漂う屋久島サウスより。
たしかにパッションフルーが名残惜しくも感じるけれど、
扉の向こうにはまた素晴らしい何かが待っている。
日中もずいぶん過ごしやすくなってきたので嬉しい。
彼女のリングが出来上がる頃には秋の花々が咲いているのかな、と思いを巡らせながら作業机に向かうのも楽しい。
ご結婚10周年にお作りするリングはご家族で過ごしたこれまでとこれからを繋ぐジュエリーになるのかもしれない。
未来の自分に何かを届けたいと願うことはとても素敵なことだと思う。
メンテナンスを丁寧に続けると何十年もお使いいただけるジュエリーなので、
うまく付き合うことができると、それは未来の自分を助けたり幸せを与えてくれることだろう。
目には見えなかもしれない、
けれども、今と未来とを紡ぐ確かな繋がりのようなものを感じながら。
作業台の上で叩いて丸く形作ったリングは炎の中でその両端を繋ぎ合わせた。
炎の中でピンクゴールドが纏った薄い黒ずみを洗い流す。
ブクブクと泡立つ薬液の中でリングが躍る。コトコト。
作業がひと段落したリングを持って庭先に出る、ハイビスカスの木下で眺める。
ピンクゴールドは昼下がりの緑の中で美しく響いていた。
一歩ずつ、一歩ずつ進んでいこう。
明日もきっとよくなる。
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