「海のある暮らしがしたい」
そう思うようになったのは、オーストラリアで過ごした日々があまりにも楽しかったからで、
あれから30年が過ぎ、こうして屋久島で、思いこがれていた海を眺めているのだから不思議なものです。
そういえば、お二人はお互いオーストラリアに暮らしている時に出会ったとのことでした。
人や場所、身の回りのものも、そうかもしれません。
間違いない!と、信じられる出会いって、あるように思います。
屋久島に暮らし、お二人と出会い、こうして作業机に向かっていると、
今、この瞬間が奇跡のように感じられることがあります。
少しでも何かが違っていたら、また別の“今”を過ごしていることもあるのかもしれない、と。
そう考えると、手の中にあるプラチナリングもまた、その奇跡のかけらのように思えてきます。
お二人との素敵な出会いに、ありがとう。
与えられた時を大切に育むように、今日も作っています。
お二人のリングはピッタリお揃いのデザインでお作りするので、彼のリングを傍に眺めながら、彼女のリングの造形作業を進めていきました。
彼女のリングは、ほんの少し幅を細くし、厚みも抑えて、すっきりとした付け心地となるように、0.1mm単位でアレンジを加えていきます。
目指しているのは、二つで一つのような雰囲気でしょうか。
リングをつけてお二人が一緒になった時の、素敵なバランスです。
そう考えていると、目の前にある2本のリングから、お二人の印象が自然と感じられてくるのだから不思議です。
雨上がりの朝に。
アトリエの庭先で、造形がひと段落したプラチナリングを眺めていました。
降り注ぐ陽光を浴びて、力強い輝きを放つプラチナリングが、とても眩しかった。
屋久島の祝福のような、この眩い光も一緒にお届けできますように。
お二人の結婚指輪は、これから内側に刻印を施し、磨き仕上げをして完成となる予定ですが、それはまた別のお話で。
屋久島のひと雫のような、光を纏うような、プラチナリングになると思います。
海の向こうに暮らすお二人にお送りするのは、もう少し先のお楽しみです。
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