雨の季節が近づいてきている。
そして、これからは植物たちから一層目が離せなくなってくる。
庭の紫陽花も咲き始めたし!
この島に暮らしていると、信じられないほど大量に降り続く雨の中での成長がむっちゃダイナミックだからなのです。
綺麗に磨き上げて、太陽の光の下で眺めていた彼女のリング。
屋久島の5月に包まれて進めているお二人の結婚指輪作りは折り返し地点に。
お二人とお会いした3月のしずくギャラリーが懐かしい。
このリングはこの1週間で作り上げたものだけど、
お会いした時からここまで言葉を交わしながら、長い時間を重ねて出来上がったデザインなので、世界にひとつだけのものになるだろう。
そう思うと、このリングが小さいけれどキュッと重みを感じられて、なんだか感激。
左側の太い部分は2.1mmで、右側に向かって細くなり1.5mmとなります。
こうするとリング全体に抑揚が現れて、つけたときにリズム感が生まれるのです。
婚約指輪と一緒につける時は細い部分が重なり合うようにするとすっきりと収まって佳い。
リング全体を包む大きな波があって、もう一つ、表面に波の切り返し模様がある。
太さの抑揚も相まって、いくつかのリズムが小さなリングの中で重なり合っている。
それはまるで小さな自然のようでもあって、
いくつもの関わりがあって、穏やかなバランスを生み出しています。
思えば、とってもシンプルな循環ではありますね。
島の自然の中で暮らして→感じて作る→ジュエリーが出来上がってそれが自然の一部となる。
さてさて、
アトリエでは彼のリングの造形作業が始まっておりますよ!
ここからは一気に仕上げ作業まで進めていこう。
彼女のリングを横に置いて、
あとはヤスリとオレだけで、
携帯電話を裏返しにして笑、
目が疲れたら窓の向こうに山々を眺めて、
イメージは頭の中にあるものの、一度だけの作業はやはりライブ感がむっちゃある。
なんだか少し名残惜しいような気もするな。
小さなリングを前に、いつものようにドキドキしていた。
制作編