彼のリングをラウンドシェイプ のデザインに造形する日がやってきた。
用意したのはシャンパンゴールドのリングと
その奥に見えるの今日の道具たち。
リングの表面に目印となるラインを描いて、
そのラインに沿って鉄鋼ヤスリでガリガリと削り落とし始める。
窓の向こうはざあざあ雨降り。
そんな日は作業にも深く深く入り込んでいく。
そして、雨脚が弱くなったところ。
ツワブキのところまで駆けていくと、
やっぱり!
黄色い花びらから雫が溢れて、ポツリポツリとこぼれ落ちていた。
初めてここにきた時から、屋久島の雨が大好きで、
雨の雫チェックを何度繰り返してきたことか笑
ダイヤモンドみたいだった雫をいっぱい纏ったツワブキの花、花。
圧倒的だった自然の美しさを前にすると感動がいっぱいになって、
無性にまた手を動かしたくなってきた。
アトリエに戻ってさらに細かくヤスリを入れて
夢中になっていて、何時間経ったのだろう。
造形がひと段落する頃、雨が上がっているのに気がついた。
雨上がり、夕暮れ時の緑に溶けていきそうだったシャンパンゴールドのリング。
明日もまた少しずつ、少しずつ進んでいこう。
雨のリズムのせいか
時を細かく刻むように緩やかに進むジュエリー作りがとても心地よく感じられた。
制作編
屋久島から北海道に!サンプルリングのラインナップ。 旅の途中、しずくギャラリーで結婚指輪を作ること。シャンパンゴールド結婚指輪のフィーリング。