夏の続き。
小笠原からはるばる会いに来てくれたお二人と。
ほんのり和やかなムードに包まれた、結婚指輪の相談会でした。
お二人がお越しになる前に、小笠原諸島について少し調べてみたのですが、本土から海を渡るその距離がすごい!
Googleマップで何度も指先でつまんで拡大して、ようやく奄美大島と同じくらいの緯度にあることを知りました。
南国の暮らしが屋久島と重なり、なぜかとても嬉しい気持ちになりました。
お話をしてみると、ハイビスカスやシダの葉もたくさんあるようで。
もちろん海に囲まれていて。物流のことや学校のお話も。
その穏やかなリズムが屋久島と共通しているようで、親しみがどんどん湧いてきました。
彼女のプラチナと彼のシャンパンゴールドは、どちらもマット仕上げにして、ぴたりと同じフォルムでお作りすることになりました。
指輪選びは2時間ほどだったけど、小笠原からの長い旅路を思うと、わたしたちにとっては何よりも特別な、凝縮された時間だったように思います。
ご結婚して屋久島を旅された、その大切な時間を刻み込むような装飾も一緒にデザインすることができました。
植物大好きな彼も、会話のリズムが楽しい彼女も、もちろんわたしも。
共通しているのは、島暮らし独特の、ふわりとしたムードかもしれません。
まるで花から花へと自由に巡るチョウチョのように、自然体で心に任せて歩む指輪作りが始まりました。
指輪が出来上がり、屋久島から小笠原に送ると、到着までいったい何日かかるのだろう。
二つの小さな島を結ぶ距離感を思うと、その果てしなさが、とても心地よく感じられるのでした。