生まれた赤ちゃんのお名前にちなんだモチーフを選び、
楓の葉っぱをかたどったネックレスを作っている。
葉先が5本に分かれたおおらかなシルエットは、ご両親がカナダで出会ったという、あのメープルシロップを生み出す砂糖楓のものなのです。
このカナダからジュエリーに至るまでの素敵な物語が始まったとのことで、
お話を伺った時の印象がまだ鮮明に心に残ってる。
そして、その印象をジュエリーに変えることができるなんて!
ペンダント作りの行程。
それはやはり100パーセント手作業によるもので、
糸鋸や紙やすりを使って、1.5mmほどの分厚い金属の板を削り出してゆき、
繊細なアウトラインをできる限り忠実に表現した。
10年でも、20年でもずっと身に付けていられるよう、頑丈な仕上がりをイメージしている。
作業はここからさらに細部に装飾を加えて、ゴールドに息吹を与えてゆくことに。
小さいながらにも、アイデンティティーを感じられるようなジュエリーにしたい。
なぜなら、この楓のネックレスは赤ちゃんが20歳になった時にご両親がプレゼントをすることになっているから。
手に取った時に、自分自身のルーツやご両親の物語を改めて知るのかもしれない。
そして、そこからまたあららしい時間が加わってゆくのかも。
ジュエリーは世代を超えることができることができるのだ。
いつもよりも少し大きな未来を思い描きながら作業を進めています。