屋久島サウスのアトリエです。
プラチナは炎をかざして温度を上げると緊張が解けるように硬さが緩む。
なるほど、寒い冬なのでその感覚はよくわかるかも。
火を扱う作業はやっぱり好きだ。
小さなオレンジ色に圧倒的な強さと優しさを感じながら。
コンコンと造形を加えて、火をかけてゆるくしてまた叩く、昔ながらのジュエリー作りだ。
最後は叩いて、全体をキュッと引き締めて仕上げるのだけれど、
プラチナは本当に生き物のようでもある。
一番最初はもちろん何もなかったところから。
お二人とお会いして初めてイメージが生まれて、
お二人の暮らしに馴染むようにと配合されたプラチナは
今屋久島のアトリエで作業の手を加えられている。
そしていよいよリングというリアルな形を成し始めた。
こうしてお二人と一緒に作り上げる結婚指輪は実物としての形であって、印象の集積でもあるのだ。
わたしはどちらかというと心の方に興味がある。
心を交わすこと自体だったり、そこから造形が生まれるプロセスに好奇心があってジュエリーを作っているところがあるかもしれない。
屋久島に暮らしてから十数年、ここでの出会いや繋がりに導かれてジュエリーをオーダーメイドしてきた。
出会いや想いと同じ数のジュエリーが生まれてきた。
さあ、彼のリングにラストタッチを施そう。
出来上がりまでスパートしていこう。
とても爽やかな心地だ。
今日も島は澄んだ空気に包まれている。
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