夕暮れ時、海に向かう途中、
ふと懐かしいピンク色が目に入って車を停めてみると、
やっぱり!サキシマフヨウの花が咲いていました。
今日から10月ですね。
咲き始めた秋の花とともに、今月もよろしくお願いします。
それにしても、
屋久島の秋色にはいつまでたっても夢中になってしまう。
サキシマフヨウに淡ピンクに澄み切った空のブルー、燃えるようだった朝焼けのオレンジ、月桃の実色づきも、
彼と彼女も同じ秋の色を眺めているのかなあ。
ちょうど今、同じ島に暮らすお二人の結婚指輪を作っています。
昨日までの作業で荒く削り出したプラチナリング は
紙やすりで表面を滑らかに磨き上げて、つるりとしたリングといたしました。
スッキリ細身、
柔らかなラウンドシェイプ のアウトライン。
色はダークトーンの銀白色で、
その中にとても明るい白と深い黒が共存するのはプラチナならではのコントラストだろう。
手にしなくても、繊細なフォルムからプラチナの重みが伝わってきた。
これが土台となって、これからさらなる装飾を一つ、二つ、三つと重ねてゆくことになっている。
彼女のアイデンティティや、好きを集めた結婚指輪作りです。
そして、奥に置いてあるハンマーを手に取る。
表面がキラリとしているのは
その輝きをスタンプするように、プラチナに映しこむためなんです。
接触すると、輝きや、硬さまでもが共鳴する。
金属の性質でありますが、なんだか私たちとも似ているような。
コンコン。慎重に。でも力強く。
一度きりの作業。
そこから生まれる一つだけの表情があります。
角度を変えてコンコン。何度も角度を変えて。
一度だけの作業は動画にも収めました。
うん、いい具合です。
プラチナはこうして叩くと硬く仕上がるので、
細身のスタイルでも確かな手触り感じました。
ここでリング幅1.9mmに。
叩く前よりもサイズは大きくなって、
スッキリ細くなりました。
着地地点イメージに近づいてきたところで、
今日の作業はここまで。
そして海へ。
台風ウネリが少しずつやってきています。
なんか、空の真ん中に虹色が見える!
海の中で出会った不思議。
今日のコレクション。
なんでもないガラスのかけらだったけど、
少し迷ってポケットに入れて帰りました。
日々がいつも新しい楽しみを与えてくれますように。
また明日、ここで!
制作編