屋久島サウスのアトリエです。金属を手にとっていると、たまに大地のフィーリングが伝わってくることがある。プラチナもゴールドも土の中にあったもので、その手触り感や色合いにどこか懐かしいような響きを感じるのだろう。
お二人の結婚指輪は空や海、大地が織りなすラインをイメージしながら作っている。とてもしっくりとくる。大切な思いや情景は印象となって、いつも私たちのすぐ近くにあるのだと思う。
彼のリングと同じデザインの彼女のリングは、ほんの少しだけ微調整を加えながら、変化を持たせて仕上げようと思っている。目には見えない、感じる部分の造形を頑張る。
案外、指輪作りでは数字を使うことが多い。o.1mm単位で寸法をとって、リングにラインを落とし込んでゆく道具たち。
計算機械で完全なデータを作ったり造形したりできるこの頃ではあるけれど、ここは昔ながらの手作業にこだわっていたいところだ。均一性と歪みの出会う場所をいつも求めている。
この辺りで工程も折り返し地点を過ぎたのか。なんとなくお二人にお会いした日のいろいろを思い出しながら。
それにしても、作業中に眺める金属片のキラキラは綺麗。輝きは金属の持つ1番の魅力だとお思う。オレも光り物好きなタイプです笑 お二人の指輪にはさりげなく、輝きを散りばめて仕上げる予定。お二人との結婚指輪作りで初めて生まれたデザインなので、今からとても楽しみ。
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