屋久島サウスのアトリエです。お二人の結婚指輪作りが進むにつれて、島に夏が近づいてきている。
季節の移り変わりを感じながら作業を進める結婚指輪作りはいつも楽しい。お二人と屋久島の浜辺でお会いしたのは菜の花咲く頃だったなあ。それからユリが咲いて紫陽花も咲いて、気がつくと庭先にハイビスカスを眺めている。今日も屋久島にありがとう。
前半の大切なところ。ゴールドとプラチナをつなぎ合わせる作業は激しく降る雨の中で。
さて、ここからはリングを丸く、柔らかに。お二人の暮らしに馴染むように、造形作業を進めてゆく。角ばって重たいプラチナとゴールドが軽やかなリングとなるステップを少し眺めてみよう。
鉄鋼ヤスリで思い切りよくリングの表面に角度を重ねてゆくのだけど、プラチナとゴールドで素材感が全然違う!必要な力加減だったり、ヤスリから伝わる手触りも。全く素性の異なる金属がこうして隣り合わせに組み合わさるのだから、歴史が積み重ねる職人技はすごい。
プラチナとイエローゴールドと仲良くなりながら、タッチを進める。
一気に削り出して丸みを帯びたリングを太陽の光の下で眺めている。プラチナとゴールドの融合感。お互いが響き合うフィーリングが好きだ。
リング幅は2.6mm 。シンプルなラウンドシェイプ 。島でお会いしたお二人とはその後、サンプルリングをお届けしたり、LINEで動画を送りあったりしてデザイン作りを進めてきた。今こうして3人で作ったイメージが形になりつつある。その瞬間に立ち会えるのはオーダーメイドならではの幸せだと思う。
次は彼女のリングにバトンを渡そう。同じ素材、同じアウトラインではあるけれど、彼女のリングはより繊細つけ心地と仕上げたい。表には出てこない、見えない部分に微妙な調整を加えながらタッチを加えてゆこうと思っている。
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