屋久島サウスのアトリエです。彼女のリングの造形を始める前に、海まで歩く。これから始まる作業をイメージしながら、波のような柔らかな曲線を重ね合わせる。
島に来る前もずっとジュエリーを作っていたけれど、今はこうして出会った感動をダイレクトにジュエリーに表現できるのが嬉しい。海まで続く道のりがキラキラと輝いている。
島の反対側に暮らすお二人に届ける結婚指輪はまさにこの情景への肌触り感から生まれてきたものだと思う。光溢れるジュエリー作りの日々にありがとう。
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さて、今日も島の冬とともに作業机に向かっている。2020年から2021年へと橋を渡すことになるだろう、お二人の結婚指輪作りの過程を。
お揃いデザインの結婚指輪作りは、彼→彼女→彼、と交互に作業の工程を繰り返してきた。
作業の合間はときおりリングを作業台の上に置いて眺めているのだけど、シャンパンゴールドの色合いはどちらかというと穏やかでしっとりと肌に馴染んでくれる感じ。木肌の色調に似ていると思う。
こうして2本のリンングを並べては、そのお揃い感を確かめながら、秋の公園でご一緒してデザイン作りをしたお二人の結婚指輪を作っている。
太陽の光でリングの素材を眺めたり、川の流れる音に耳を傾けてみたり、島の時間がデザイン作りにインスピレーションを与えてくれる。爽やかな相談会。ちょうど咲き始めた山茶花の下で一緒に記念撮影したのをよく覚えている。
リングの内側のデザインも大切だ。これからずっと共にする結婚指輪だから、つけ心地や手触りのフィーリングを愛おしみながら作りたい。
島の自然に囲まれて作業の手を進めていると、表には出ない内側に向かう部分が豊かさを与えてくれるように思えてくる。心地よいフィーリングに包まれる時間が大切だ。日々の暮らしに馴染むような指輪を作っていたいと思う。
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