屋久島に暮らすようになって好きになったものは結構あるかも。
今年も美味しくいただきました。
ご近所の友人が大切に育てたパッションフルーツ。
この島に暮らしていたから巡り会えた人もたくさんいる。
わたしが生まれ育った大阪に暮らすお二人ともまた、屋久島で繋がっている不思議がある。
とりわけジュエリー作りでの出会いには恵まれているな、とつくづく思う。
屋久島だったり、海や植物だったり、
どこかで何かしらの近しい興味を共有しているとお互いの距離はグッと近くなる。
お二人とは海を越えて離れてはいるけれど、そのことが一層確かな繋がりを感じさせてくれるようにも思う。
多様性に満ちた今だからこそ大切にしたいことがある。
さて、今日も作っている。
お二人のサイズに合わせて切断したプラチナはその両端をつなぎ合わせるために炎に包み込んで1000度近くまで温度を上昇させた。
その光が強すぎるので作業中は色の濃いサングラスをかけている。
サングラス越しに眺めるプラチナが白身を帯びたオレンジ色に変化する。
作業机に向かっているとなぜだろう、心が静かになってゆく。
炎を扱う作業がとても好きだ。
プラチナはくるりと丸くなった。
そしてここがリングの造形を始める前に下拵えをしておくタイミングでもある。
金槌を手にしてプラチナリングの表面にコンコンと叩き、そしてその後に側面にも同じようにコンコンと圧力を加えていく。
こうすると金属はその組成を引き締めるように硬くなる。
これからずっと長くお使いいただくことになるのだ。
できうる限りの強度をリングに与えておかねばならない。
表面と側面についた金槌で叩いた跡はこれから綺麗に削り取って、いよいよ造形作業の準備が整のうことになる。
なんとも優雅で幸せな時間だなと思う。
今日もゆっくりと屋久島のリズムで指輪作りは進んでいく。
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