2月も後半になって、なんとなく名残惜しく感じつつあるような。スカッとして爽やかだった冬を思いながら。今日は海のリズムで。
屋久島の深い冬を抜けて春へと続く時間の中で、お二人の結婚指輪を作っている。冷たく重たいウネリも咲き始めたスミレやレンゲもタンカンの甘酸っぱさも。ご近所さんのお二人と一緒に眺めている、屋久島の日々にありがとう。祝福にありがとう。
案外知らない人もたくさんいるし、2年ほど会わないことはよくある。小さな島での暮らしだけど、指輪作りでお二人と同じ季節を分かち合うことができるのはとても貴重なことだと思う。
最近観た映画のことだったり、地元の魚話だったり、森の近くのカフェのことだったり、デザインとは違う何気ないいつもの会話がお二人の指輪を生み出してゆく。それが川の流れのように感じられて、スッと腑に落ちる。今を信じる気持ちに満たされて作業の手を進めている。
彼女のリングは素敵に仕上がってきている。イメージが形になりつつあるぞ。
さあ、リズムよく彼のプラチナリングを造形してゆこう。
彼のリングは彼女のリングと同じ、すっきり細身のシルエット。細くて小さなキャンバスの中では装飾と同じく丈夫さや耐久性も重要なファクターになってくる。
「海の近くで生まれ育って、海が大好きで」彼が言ってくれたシンプルな言葉が印象に残っている。眺めることもあるし、その中にいることもある、海との距離感を大切に思いながら。
月の周期、水の揺らぎ。重なり合うリズム。
海のある暮らしには本当にいっぱい助けられているところがあると思う。
今日にありがとう。
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