眩しい光、
山々から吹きおろす風の爽やかさ。
たくさん降った雨が上がったので、朝から車を走らせてお気に入りのタンカン畑に寄ってみたら眺めているだけでキューッと元気になりました。
桜だったり、タンカンだったり、巡る季節の中で出会う自然がいつも新しく感じられるのはなぜだろう。
その喜びにはずっと救われているような気がします。
たしかに、指輪作りも季節のような繰り返し作業ではあるな、と面白く思えます。
それでも、いつも夢中になってしまうのは、
お二人との出会いから始まるオーダーメイドのジュエリー作りにも似たような癒しがあるのかもしれません。
飛騨高山に暮らすお二人にお届けする結婚指輪作りは、
柔らかで、そして強いプラチナをくるりとリングにしたところまでを書きました。
そしてそして、
ここからは手とヤスリとリングだけになります。
考えてみると、とてもシンプルな道具たちである。
自分自身とジュエリーの距離を近しくするように。
今日も精一杯を。
厚みのあるプラチナのリングを鉄鋼ヤスリで削り落として、整えてを何度も繰り返して、
表面にリングをくるりと包み込むようなラインが浮かび上がった。
巡る螺旋のようなイメージは、お二人との指輪作りで初めて生まれたデザインなのです。
まだまだ始まりではあるけれど、指先でくるりと回してアウトラインを確かめてみる。
「シンプルでありながら
自然と同じように眺める角度によって感じ方が変わるようなもの。」
指輪作りの始まりにお二人が伝えてくれた印象が少しずつ形になりつつあるな、と幸せになる。
アトリエでタンカンを食べながら、小さな作業机に向かう時間ではあるけれど、
お二人とご一緒する可能性の世界がどこまでも広がっている。
出会うことって素晴らしいな!と思いました。
オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547