雨上がりの庭先でプラチナとシャンパンゴールドを眺める。これからお二人の結婚指輪作りが始まる。今回の制作ではわたしにとって初めてで、嬉しい出来事もある。
お二人の結婚指輪が出来上がるまでのスケジュールを相談していたら、お二人が、「指輪が出来上がる日を私たちの結婚記念日にしたいので、その頃になったら教えてもらえますか?」と尋ねてくれた。
「嬉しい!もちろん大丈夫ですよ!」と言ったら、
「私たちにとって最初の宝物になるので、完成の日に入籍しよう!となりました!完成の日を調整していだくようなわがままをお願いして。。」と優しい気遣いをしてくれた。
いつもそうやって幸せが広がっているのかな、お二人の周りには。
光栄すぎて、胸にグッとくる。こうしてジュエリー作りから始まる不思議だけれど確かに感じるつながりを大切に日々を暮らしてゆきたいと、強く思う。
雨も上がって空も爽やかに澄み切って来たことだし、アトリエの窓を開け放って山々を眺めながら深呼吸をして、いよいよ作業を始めることにする。
バーナーの炎でシャンパンゴールドを包み込むと、とても綺麗。火の中で金属はとても柔らかい。
「2020年4月のインスタグラムにあったこのリング」と、わたしも気がつかないくらいに制作風景の中に小さく写っている指輪のデザインをリクエストしてもらってからお二人と一緒に育んできたイメージが、いま初めてかたちになりつつある。
こうしてシャンパンゴールドを削り落としてゆくと、歩み始めた感がすごくある。なんだかとてもワクワクです。今日にありがとう!
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