屋久島サウスのアトリエです。シャンパンゴールドとプラチナと、お二人の結婚指輪が少しずつかたちになりつつある。くるりとした2本のリングを作業台の上に眺めながら、同じ九州同士だけど海を越えて遥か遠くに暮らす彼と彼女のことを重ね合わせている。
実のところ、結婚指作りは海を越えてのオーダーメイドがかなり多い。送り合った言葉だったり、お二人が送ってくれた写真を道標にして作業机に向かっている。
言葉が紡いでくれる、想いとカタチの関わり合いがあると思う。オーダーメイドの作業を行うときには、ときには言葉を頼りにする方がダイレクトに想いをジュエリーに変えてくれることもある。
たしかに少し時間のかかる作業ではあるけれど、お二人とは歩みをそろえながらここまでやってきた。そして島のスローな時間もしっかりと寄り添ってくれている。なかなか慣れない作業の付き合いいただいてありがとうございます!
そんな屋久島リズムの結婚指輪作り。今日もじっくりとやっていこう。
窓の向こうに激しい雨音を聞きながら、どんどん作業に入り込んでゆく。そうか、もう雨の季節が始まるのだ。
しなやかさと、耐久力。強さにも色々あるけれど、この永続性がプラチナの持つ力だと思う。
そしてあと、きらめきも。
くるりと硬く造形されたリングを雨上がりの桜の木下で眺める。プラチナとシャンパンゴールドが春の光に包まれて喜んでいるように見える。あたたかな色彩の調和に癒されて、ああ春がやってきたのだなと、ほっこり思う。
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