久しぶりに晴れ間が広がった!
長く続いた雨の間に作ったしずくの指輪を大阪に送り出す朝。
最後にわたしも眺めておこうとケースを手にして空に掲げてみたら、
木々の隙間から差し込んだ太陽の光が眩しかった。
冬だけど、キラキラで暖かだった1日の始まり。
足元にはなんと!
今年タンポポの姿もありました。
そんな屋久島よりもさらに南へ330キロほど。
同じ鹿児島でも、はるか海の向こう、
徳之島に暮らすお二人がいます。
徳之島から屋久島のアトリエに電話がかかってきて、
受話器の向こうから久しぶりの、なつかしい声が聞こえたのが
お二人の結婚指輪作りの始まりでした。
ちょっと昔、屋久島に暮らしていた彼女と、
彼女が徳之島で出逢った彼、
お二人の結婚指輪を作り始める日。
窓の向こうには大きな虹も現れた。
さてさて、
アトリエでは、お二人が選んでくれたピンクゴールドを手に取って、
いよいよこれから指輪作りが始まることに。
制作の指針にと、一緒に並べたのはこのようなものでありました。
これまで長くデザインの打ち合わせを重ねて出来上がったサンプルリング、
デザインの詳細を何度も書き直しては調整を加えた数値いっぱいの設計図、
お二人から届いた長文メッセージ付きの年賀状。
ピンクゴールドは特別硬い素材なので、作業前にしっかりと火をかけて焼きなまして。
コンコンと金槌で叩いて細やかな造形を加えてゆく。
昔ながらの指輪作りです。
大きな河のほとりにある“スマイリー”さん。
スマイリーさんではいつものようにプリンパフェと迷いに迷って、
しっとりモチモチのシフォンケーキをいただきました。
きっと彼女もここが懐かしいだろうなあ。
さらに作業は続く。
金槌を鉄鋼ヤスリに持ち替えてガリガリと削り出すと、ピンク色をしたゴールドの粉が作業台に散らばってキラキラだった。
そういえば、緋寒桜も満開の頃だろうか。。
島ではこれから緋寒桜→ソメイヨシノ→山桜と華やかな季節がやってくる。
春はピンク色の気分なのであります。
暖かな日は春の気配とともに指輪作りを続けよう。
キュッと寒い日は海のキラキラを眺めながら作ろう。
楽しい指輪作りはまだまだ続きます。
始まり編