深い森の中を歩いていると、
キラリ、足元に小さな、でもとても力強い輝きを見つけた。
目が離せなくなり、手を伸ばす。
冷たい、小さくて、コロリとした物体を指先ですくい取った。
それは光のかけらのようなプラチナリングでした。
pt900 光のかけらリング
物語のワンシーンのような情景をモチーフにして、結婚指輪を作りました。
きっかけとなったのは、岩手から届いた1通のメールでした。
「森の中で拾ったような指輪があるといいなーと思い。。」
お二人は岩手の豪雪地帯、深い森の近くに暮らしているという。
岩手から屋久島へ。はるか距離を超えてお便りいただいたのは
屋久島の自然の中で暮らすわたしのジュエリー作りに共感してくれたからと言ってくれた。
「森で拾ったような!?」
まず、驚きました 笑
でも、不思議なんです。むっちゃインスパイアされたんです。
その情景を思い浮かべてみると、
お二人の暮らす岩手の森と、わたしの暮らす屋久島の森とが重なって、
そこには、木々や水、動物たちと一緒に、
ずっと昔から指輪があったようで、
その指輪はプラチナで、表面がキラキラと。。。。。
そんな風に指輪の出来上がりをイメージすることができたんです。
想像の中の森を歩きながら、イマジネーションの中で指輪を作ることができた、それは素敵な時間でした。
屋久島の森。
大きな樹木。
彼のリングは木をモチーフにしたものでした。
樹皮のうねり、力強さ、優しさ、
お二人が伝えてくれたテーマを追いかけてゆくと、
水のイメージと合わさった。
彼のリング、樹木のイメージと
彼女のリング、一面の雪景色を照らすひかりのイメージ
2本のリングを合わせてみると、
ああ。
素材は同じプラチナながらに、デザインがこんなにも違ってる2本のリングがなんでこんなにピタリとフィットしているのだろう。
実は自分ながらにも驚いたんです。
たぶん、それはお二人の大好きな風景がずっと奥の方にあるからだろうと思う。
きっとそうだろう。
出会いって素晴らしいです。
指輪って、もしかすると、
お二人のつながりを約束するものじゃなくって、
つながりが表に現れたものなのかもしれない。
新しい発見を得て、喜びとともに指輪を手に取ると、
水辺に反射した太陽の光が共鳴して、指輪もキラキラと輝いていた。
それは祝福そのもののように思えた。
雪のキラキラも素敵ですし、
こちらの水もなかなかな輝きっぷりですよ。
いつか屋久島にも遊びに来てくださいね。
ご結婚おめでとうございます!
楽しい指輪作りをありがとうございました。
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