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季節の花が咲いたら、それに感動してジュエリーを作る、という制作はよくあるのだけれど、
ほんのたまに、
ジュエリーを作っている途中にそのモチーフとばったり出会うことがある。
そんな時はなんとなく不思議な気分で、
偶然のような必然というか、そこに確かな巡り会いを感じてしまうんです。
朝起きたら、月見草の花が咲いていました。
あっと思い、あたりを見回すと、
ポツリポツリと四つほど。
大好きな季節の始まりを知って嬉しかったのと同時に、タイミングの良さにもスゴイなあと思った。
そういえば今、ちょうど月をモチーフにした指輪を作ってるんだ!
アトリエです。
月の形に切り抜いた夜光貝に鉄鋼やすりをかけて柔らかいラインを出す作業をゆっくりゆっくりと進めてゆきました。
表面が立体的になったところで現れた虹色の光。
夜光貝の作業は、手をかけるごとに色彩が美しく変化してゆくところが面白い。
ジュエリーをつけるのももちろん楽しいけれど、作るのも胸を高揚させてくれるのはダイヤモンドやカラーストーンと同じで、たぶん心の奥の方に響くものがあるからだろう。
綺麗に磨き上がりました。
夜に光る貝 と書いて夜光貝とはよく言ったもので、
こうして月の形に切り取ると、その輝きまでもしっくりと感じます。
海と月。
実は寄り添いあっているのだなあと感じたのはこの島に暮らすようになってからのことでした。
そして、わたし達も。
一つの大きなリズムを感じながらこの指輪を作ってます。
これからはるか北海道まで旅立ってゆくサンプルリング。
マリッジリングを作る参考になるように、気になるデザインやアウトラインの指輪をご覧いただきます。
今、真っ白な状況から、いったいどんな指輪が出来上がるんだろう!
これから起こるストーリーのことを想うとワクワクした気持ちに包まれました。
明日から始まるシズクギャラリーの準備も進んでおりますよ!
暖かい日が続き、お花盛りの屋久島より。
皆さま、どうぞ素敵な週末を♪