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プラチナの雫。始まりの予感。シンプルで、特別な、おふたりだけの結婚指輪。#屋久島でつくる結婚指輪

イエローゴールドのリングの表面に、プラチナの粒を三つ散りばめて。

おふたりのリング作りも、いよいよ佳境を迎えることとなりました。

 

結婚指輪作りでは、その完成が新しい暮らしの始まりを告げる合図でもあり、

大切な日に向かって、希望がゆっくりと満ちていくように感じています。

 

雨が降っては止み、太陽が現れて夏の強い日差しが降り注ぎ、やがてまた、雨雲に覆われる。

 

数日間にわたる作業の間は、毎日スコールが続いていたけれど、

わたしたちの暮らしもまた、そうしていくつもの始まりを繰り返しながら、少しずつ育まれていくのかもしれません。

 

彼女のリングに散りばめた三つの粒は、彼のリングを作ったときにできたプラチナのかけらを使いました。

ふたつの大きな粒と、ひとつの小さな粒。

それらはまるで、おふたりの絆を繋ぎとめるように、リングにおさまりました。

 

「手作業の多い仕事なので、粒は少しリングに埋めるように仕上がると理想です」

デザイン作りのときに、彼女がそう言ってくれたのを覚えています。

そのようなやり取りも、今となっては素敵な思い出になりつつあります。

 

リングの表面にぽつりぽつりと散りばめられたプラチナは、雨の雫のようで、

作業の合間に庭先で眺めていた植物たちの姿が思い出されて、なんだか嬉しくなりました。

 

そうそう、彼のプラチナリングの装飾についても、語らないわけにはいきません。

彼女のリングと繋がりのあるモチーフを、少し異なるアプローチでお仕立てすることになっているのですが、

それはまた、別のお話で。

シンプルで、特別な、おふたりだけの結婚指輪に仕上がると思いますので、どうぞお楽しみにしていてください。

 

おふたりの指輪作りをあたたかく見守ってくださり、ありがとうございました。

 

屋久島でつくる結婚指輪

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hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547

 

制作編

シンプルなフォルムに響く、ふたりの記憶と島の季節 #屋久島でつくる結婚指輪

シンプルなフォルムに響く、ふたりの記憶と島の季節 #屋久島でつくる結婚指輪

お二人の結婚指輪は、シンプルなラウンドシェイプのフォルムで作り進めている。

丸みのある、やわらかなつけ心地のデザインだ。

時を重ねるごとに、まるで体の一部のように、自然と馴染んでくる。

 

その普遍的なリングに、特別なエッセンスを与えるのは、おふたりの大切な想いなのかもしれない。

 

リングの表面には、これまで育んできた時間をとどめるように、記号のような装飾を施すことになっている。

 

どんな出会いだったのだろう。

いつかお会いした日に、聞いてみたい。

作業机に向かいながら、ふとそんなことを思う。

 

彼のプラチナリングの表面を削り終えると、そのリングをそばに置いて、彼女のリングを削り始める。

サイズの違いに合わせて、幅や厚みをほんの少しボリュームダウンさせながら、バランスをとって、おそろいのラウンドシェイプに仕立てていく。

表面をなめらかに整えたあと、内側にも鉄鋼ヤスリを入れて、柔らかなカーブを施していく。

後戻りのできない一度だけの作業ではあるけれど、伸びやかなラインを描き出すために、思い切りの良いタッチを重ねていかなくてはならない。

 

削り出しの作業がひと段落したところで、リングを持って、近所を散歩することにした。

太陽の光の中で、リングのフォルムを確かめたかったのと、

あと、緑を眺めて目を休めたかったのもある。

 

木々を見上げると、夏の木漏れ日がまぶしくて、ふわりと心が解けていった。

爽やかな緑に囲まれた、島の夏がとても好きだな、と思う。

 

ふと、雨の気配を感じて、急いでアトリエに戻る。

これからいっとき、激しく降り続くのだろう。

 

なんだかワクワクする、と言ったら、きっと不思議に思われてしまうかもしれない。

雨音に耳を傾けながら、静かに指輪作りを進められることが、ただ嬉しかったのだ。

 

屋久島でつくる結婚指輪

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制作編

一度だけの夏、一度だけの結婚指輪づくり #屋久島でつくる結婚指輪

 

海、月、花。 屋久島の大好きを集めてジュエリーを作りました。#屋久島でつくる結婚指輪

しずくのしずくネックレス  platinum, diamond

 

海、月、花。

屋久島の大好きを集めて、ジュエリーを作りました。

 

 

屋久島のアトリエから皆さまへ。

 

オーダーメイドのジュエリー作りは、

ゆっくりと時間をかけた手作業となりますが、

一つひとつ心を込めて、大切にお届けしています。

 

屋久島で生まれた小さな輝きを、

皆さまと、分かち合うことができれば幸せです。

 

海の月ネックレス 18k yellow gold, 夜光貝

 

屋久島の海からいただいた夜光貝とイエローゴールドを組み合わせて仕立てました。

三日月をかたどった小さなネックレスです。

 

 

ひまわりのネックレス silver, 18k yellow gold, シトリン

 

山の裾野に広がるひまわり畑。

風に吹かれてゆらめく花々は、まるで黄色い光のようで、眺めているとなんだかとても元気になります。

 

ペンダントの中央には、黄色くて透明感のあるシトリンをセットいたしました。

その周りをk18イエローゴールドで囲むように仕上げています。

 

ユリのネックレス platinum, 18k yellow gold, diamond

 

白百合の清らかなイメージには、やっぱりダイヤモンドがよく似合います。

 

花びらの中央には、花弁を模したイエローゴールドの粒が抱くように、クリアカラーのダイヤモンドをセットいたしました。

 

サイズは約10mmほどでしょうか、

とっても繊細なペンダントトップです。

 

皆さまの暮らしに長く寄り添うジュエリーとなるように、

天然石や金属素材をお好みにアレンジし、

屋久島からオーダーメイドでお届けしています。

 

サイズゲージの貸し出しも承っておりますので、

こちらにご連絡をいただけますと、

細やかな対応をさせていただけるかと思います。

 

もちろん、ご予算についてのご相談もお気軽にどうぞ。

リクエストやご質問がございましたら、ぜひお声がけください。

 

サイズゲージの貸し出しも承っておりますので、お気軽にご連絡いただければ、きめ細やかな対応をさせていただきます

 

屋久島でつくる結婚指輪

オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
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長くご愛用いただき、お磨き直しを経て、また長くお使いいただく。

そのようなリズムを繰り返すうちに、ジュエリーは味わいを増してゆきます。

時の流れもまた、ジュエリーにとって一つの装飾となり、世界に一つだけの特別なものへと変わっていくのかもしれません。

 

実は、このようなメンテナンスの作業を介して、皆さまと関わらせていただけることが、わたし自身の大きな喜びとなっております。

心を込めてメンテナンスさせていただきますので、何かあればいつでもお気軽にお声がけいただければ嬉しいです。

 

 

屋久島でつくる結婚指輪

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屋久島の季節を纏うように。島で出会う草花や海、月星をモチーフにしたジュエリーを作っています

インスタグラムでこれまで作ったジュエリーを見ていただけます!

 

一度だけの夏、一度だけの結婚指輪づくり #屋久島でつくる結婚指輪

プラチナの作業温度は約1300度にも達し、非常に高温な環境で工程が進められます。

リングが真っ赤に輝くまで温度を上昇させたところで、融点の低いプラチナを流し込み、両端をしっかりとつなぎ合わせていきます。

元々硬く配合したプラチナなのですが、一つのリングとなると、その強度が驚くほど高くなる。

 

その揺るぎない確かさのようなものが、これから新しく始まるおふたりの暮らしに寄り添うものとして、心に安心をもたらせてくれるのかもしれません。

 

長くお使いいただく結婚指輪なので、しっかりと丈夫に仕立て上げていきます。

 

 

一度だけの夏、一度だけの結婚指輪づくり。

夏色の光と音のなかで。#屋久島で作る結婚指輪

 

作業は始まったばかりなのですが、おふたりには四月の初めにご連絡をいただいて、これまで数ヶ月をかけて、デザイン作りをご一緒してきました。

なので、ここからの数日間は、わたしたちが育んできた時間の集大成のようなもので、今までイメージしてきたひとつひとつが実際の形になっていく、かけがえのない瞬間であるように思います。

 

いつもありがとう。

日々をともに愛おしみましょう。

 

昼過ぎから、雨が降り始めました。

激しく降ったかと思えば、緩やかになったりを繰り返す、南国の夏ならではの雨です。

 

雨足が少し穏やかになったタイミングを見計らって、傘を片手に庭先に出てみると、植物たちは生き生きとしたムードで、その中にいるだけで、なんだか心が躍りました。

 

ここは夜になるとお店も閉まってしまうし、静かすぎるくらいの場所ではあるけれど、

島の自然に包まれた暮らしは本当に刺激的で、そこからたくさんのものを受け取っているような気がします。

 

その癒しをジュエリーに変えて、みなさまと分かち合うことができれば、素敵だなと思うのです。

 

彼女のイエローゴールドと彼のプラチナリング。

手のひらに乗せてみると、ぴたりと重なり合って、なんだか嬉しくなりました。

島の色彩とふたつのリングが、静かに響き合っています。

 

気がつけば、雨は上がり、また強い日差しが降り注ぎ始めました。

空には、神話の世界に登場するような大きな雲が、ゆっくりと漂っています。

蝉たちは合唱を再開し、チョウたちも飛び交い始めました。

それを合図にするかのように、わたしもアトリエに戻ることに。

キッチンで冷たい麦茶をマグカップに注ぎ、新しくなった心持ちで、また作業机に向かう。

 

このようにして、夏のジュエリー作りは続いていくのでありました。

 

夏色の光と音のなかで。#屋久島で作る結婚指輪

今年もまた、夏の始まりが忘れがたい時間となった。

庭の生垣にはハイビスカスが満開で、10羽をこえるチョウたちが集まってきていて、それをときおり窓外に眺めながら、夢中で作業机に向かっている。

 

ここのところは、雨が降ったり止んだりの天気が続いているので、日差しもそれほど強くはなく、アトリエの中は心地よく涼しく、制作にも深く集中することができた。

 

ほとんど一日中アトリエにこもり、来月の初旬にお届けする結婚指輪作りに取り組み、コンコンという手作業の音と、蝉の音だけが鳴り響いていた。

 

オーダーメイドというのは、本当に奇跡のようなジュエリー作りだなと思った。

お二人と相談を重ね、プラチナとイエローゴールドが、手の中で少しずつ、リングのかたちになっていく。

 

お二人の大切な想いや、この夏と出会っていなければ、この指輪もまた、別のものになっていたのだろうか。

手を動かしながら、ふとそんなことを考えていた。

 

これはきっと、一度だけの指輪作りになるのだろう。

そう、強く思えた。

 

厚みのある板状のプラチナとK18イエローゴールドを、炎に包んで焼きなまし、柔らかくなったところで鉄の芯金に当て、くるりとリング状に巻いた。

作業がひと段落したところで、ざっと表面を洗浄し、ふたつのリングを隣り合わせに並べてみると、色彩のコントラストがクリアに浮かび上がる。

まだまだ工程は始まったばかりだったけれど、少し先の完成を思い描いて、嬉しくなる。

それほど、素敵な佇まいだった。

 

作業を終えて、夕暮れ時に訪れたビーチは、汗ばむほどの暑さで、夏の色彩に包まれていた。

日が暮れる前に急いでトランクスに着替え、サーフボードを抱えて浜辺を駆ける。

オレンジ色に染まりゆく水面へと、思いきり飛び込んだ。

 

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プラチナとシャンパンゴールドで紡ぐ夏。お二人と歩んだ、結婚指輪作りの記憶。#屋久島でつくる結婚指輪

屋久島サウスに長く降り続いた雨が上がったのは、ちょうど、お二人の結婚指輪の造形作業がひと段落したころでした。

久しぶりに戻ってきた夏の日差しは、やはり力強い。

嬉しくなって、朝早くに庭先に出てみると、植物たちはぐんと成長をしていて、驚きました。

ツユクサも、たくさん咲いています。

 

雨上がりのしずくをたくさん抱いたハイビスカス。

そのそばで、彼のプラチナリングを眺めてみる。

 

雲のフィルターを通り抜けて届いた陽光が、削り出した波模様に陰影を浮かび上がらせます。

 

そっと指に合わせてみると、付け心地とってもやわらかく、プラチナの響きが心地よく伝わってきました。

 

彼女のリングは、彼とおそろいのデザインで。

シャンパンゴールドでお作りしています。

サイズに合わせて、リング幅もほんの少しだけ細く仕立てました。

 

これまでにも似たデザインをお作りしたことはありましたが、

お二人に合わせて、微妙なニュアンスを調整しながら、ふたつでひとつになるように仕上げていく作業は、とても楽しいものでした。

春のアトリエでお会いして、ゆっくりとお話しできたこと。

そういった親密な時間を分かち合えたことも、よかったなと思うのです。

 

指輪作りは、これから刻印作業へと進み、あとは最後の仕上げを残すのみとなりました。

とてもゆっくりとした島リズムのジュエリー作りに、お付き合いをいただき、本当にありがとうございます。

 

 

アトリエの窓の向こうには、雲の向こうに隠れていた山々が、まるで長い眠りから覚めたように、ゆっくりと、そのシルエットを覗かせました。

わたしたちの指輪作りに、いつも寄り添っていてくれた屋久島に、ありがとう。

 

さて、ここで一度、作業道具を置いて、彫刻の仕上がりを待つことにいたします。

このリングが完成する頃には、きっと暑さも最高潮を迎えていることでしょう。

 

きらめく海、ハイビスカス、夜空に眺める星、パッションフルーツ。

わたしたちの夏は、まだ始まったばかりです。

 

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屋久島からお二人へ、オーダーメイドで結婚指輪をお届けしています #屋久島でつくる結婚指輪

 

屋久島からお届けするオーダーメイドの結婚指輪、お二人の素敵な物語と。

 

 

屋久島のアトリエから皆さまへ。

 

オーダーメイドの結婚指輪作りは、お二人とご一緒させていただきながら、ゆっくりと時間をかけた手作業となりますが、末長くご愛用いただけるよう、心を込めてお作りしています。

 

海の向こうに暮らすお二人とは、メールやお電話でデザインのご相談を重ね、サンプルリングをお送りして、大切な指輪作りのサポートをさせていただいています。

もちろん、屋久島のアトリエにお越しいただき、直接ご相談いただくことも大歓迎です。

 

 

屋久島の季節に包まれて、

穏やかな心地でお作りした結婚指輪です。

昔ながらの手作業で、じっくりと丁寧に仕上げました。

 

お二人の暮らしに、ずっと寄り添ってくれますように。

生産と品質

糸鋸で金属の板や線を切り出し、コンコンと金槌で叩き、曲げ、火を当てて、また叩く――マリッジリングの制作は鍛金という技法によって一点ずつ丁寧に進められます。

 

制作開始から完成までの期間は約2ヶ月。

その間に、何度も細かな調整を行いながら、理想の形を追求します。

デザインの打ち合わせが1ヶ月で完了した場合、合計約3ヶ月でのお届けとなります。

挙式の日程などが既にお決まりの場合は、ご指定の納期にできる限り対応させていただきますので、前もってご相談いただけると幸いです。

 

price

Kei Nakamura Jewelleryでは、皆さま一人ひとりのお好みに合わせ、最高のジュエリーをご提案させていただいております。

お二人のライフスタイルに寄り添った、かけがえのないマリッジリング作りをお手伝いします。

オーダーメイドの指輪作りでは、使用する金属の種類や重さ、デザインの複雑さによって、指輪の価格が変動いたします。

同じデザインでも、シルバーよりもプラチナの方が高価になりますし、同じプラチナを使用しても、繊細なデザインの方が重厚なデザインよりもお手頃な価格になる傾向があります。

 

ご予算にあわせて、お好みのデザインや素材を重視して、などお二人のリクエストに合わせたご提案、制作を承っております。どうぞお気軽にご相談ください。

参考価格
silver ring 2本で¥120,000より 平均¥180,000程度
gold ring, platinum ring 2本で¥180,000から¥450,000 平均¥350,000程度

 

屋久島でつくる結婚指輪

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長くお使いいただいて、お磨き直しをして、また長くお使いいただく、

そのようなリズムを繰り返す中で、ジュエリーはより味わいを深めていきます。

 

時間の経過そのものが一つの装飾となり、ジュエリーは世界に一つだけのものになるのかもしれません。

 

実は、お選びいただいたジュエリーが日々味わいを増してゆく時間に、メンテナンスという形で関わらせていただけることが、わたし自身の大きな楽しみでもあります。

 

わたし自身の手で、心を込めてメンテナンスの作業をさせていただきますので、何かあればぜひお声がけいただけると嬉しいです。

 

 

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インスタグラムでこれまで作ったジュエリーを見ていただけます!

 

 

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海のリズム。お二人の暮らしを映す、結婚指輪づくり #屋久島でつくる結婚指輪

西の空に虹がかかったのは、ずいぶん久しぶりのことだった。

屋久島サウスでは、相変わらず「雨ときどき晴れ」の日が続いていて、

スコールが通り過ぎたあと、澄み渡る空や、植物に宿る雫のきらめきを眺めるのが、日々の楽しみになっている。

 

ほんのひとときだったけど、それでも虹に出会うとやっぱり嬉しくて、誰かに伝えたくなってしまう。

海の向こうに暮らすお二人は、どんな夏を過ごしているのだろうか。

 

 

春の始まり。

お二人がご友人と一緒に、アトリエまで来てくれました。

ありがとう。大切な 出会いを結ぶ指輪作り #屋久島でつくる結婚指輪

 

海と波音と。

お二人の暮らしの中にある大切な情景をモチーフにした結婚指輪づくり。

夏のリズム。海にまつわる結婚指輪づくりと、プラチナ、シャンパンゴールドのきらめき #屋久島でつくる結婚指輪

 

不思議なもので、この小さな島に暮らすようになってから、

かえって距離を超えた出会いに恵まれることが多くなった気がする。

それは、海だったり、森だったり、植物も。

大切な何かを分かち合う、やわらかな繋がりなのかもしれない。

 

屋久島が紡いでくれた、ご縁にありがとう。

目には見えない、けれどもたしかにここにある磁力のようなものを感じながら。

 

くるりとリング状になったシャンパンゴールドとプラチナ。

 

表には現れない、とてもシックな作業が続いたけれど、端正なフォルムに仕上がったように思う。

料理でもそうだけど、なんと言っても、下ごしらえが一番大切なところなのである。

 

ここからは、心静かに、シンプルにいこう。

鉄鋼ヤスリを片手に、プラチナの表面を削り出していく。

 

リングの表面には、あらかじめ、波模様のガイドラインを描いておき、そのラインを超えないように、注意深くタッチを重ねていく。

リングに波のリズムを与えるためには、そこに思い切りのよい大胆さも必要になってくる。

 

一つの波が終わると、次の波を削り出し、また隣の波を削る。

粗い目のヤスリから、細かい目のものへと変えて、もう一周。

そのような単純な作業を何度も繰り返しながら、手の中で少しずつ、思い描くフォルムに近づけていった。

 

同じリズムを繰り返す模様ではあるけれど、

やがて、そこに、ごく小さな揺らぎのようなものが生まれてくる。

その有機的な揺らぎに、どうしようもなく心惹かれてしまうのは、均整と変化に富んだ自然と対峙する時の感覚に、どこか似ているのかもしれない。

 

海から眺めた、いつかの屋久島。

暑くて、風がとても強い日だった。

海と島に包まれながら、同時にその一部でもあったことを思い出す。

かたちにしたかったのは、このリズムなのだと思った。

 

夏のリズム。海にまつわる結婚指輪づくりと、プラチナ、シャンパンゴールドのきらめき #屋久島でつくる結婚指輪

ずっと晴れの日が続いて、「7月ってこんなにも暑かったかな」と思っていたけれど、

雨が続くと、やっぱり実際は涼しくて、とても快適なものだった。

 

雨と言っても、夏の雨は気まぐれで、いっとき激しく降り続いたかと思えば、ぴたりと止み、そのあとには太陽が顔を出して、強い日差しが差し込んでくる。

長く乾いた日が続いたせいか、植物たちは、久しぶりの水に、ほっと一息ついているようでもあった。

 

雨が止むタイミングを待って、アトリエを出る。

坂道をずっと歩いて上がっていくと、花が大好きなご近所さんの生垣の合間から、ハマユウが、ぽこっと顔を出していた。

手のひらよりも大きな、白い花だ。

 

 

ハマユウの甘い香りに癒されて、アトリエに戻ると、

これから始まる結婚指輪作りの材料を、庭先でそっと手に取った。

 

眺めていて、またうっとりとしてしまう。

シャンパンゴールドとプラチナが、雨上がりのきらめきの中で、響き合っていた。

 

繊細なのに、とても力強い。

緑の中で、生き生きとした輝きを宿している。

夏の光に負けてしまうのでは、と思っていたけれど、それらの色彩は、むしろいっそう際立って見えた。

 

作業机に向かい、まずは最初の第一歩を。

 

「海に囲まれた暮らしをしているので、指輪にも、どこかに海を感じることができれば嬉しいです」

春先にアトリエでお会いしたおふたりの言葉が、ふと心に響いてきた。

 

ライターをかちりと鳴らして、ガスバーナーに火を灯した。

 

イエローゴールドは、低めの温度で扱っていく。

プラチナは、酸素トーチを使い、1300度以上の中で作業を進めていく。

硬さも手触りも、全く異なるふたつの金属を使う指輪作りだ。

手の中で、微妙な加減を調整しながら、これからぴたりと同じデザインに仕立てていく。

 

激しい雨を降らせたスコールが、また通り過ぎていく。

太陽の光が差し込み、虫の音が、力強く響き渡る。

 

夏のリズムの中で、思い切りよくタッチを繰り返していく。

少しずつ、少しずつ。

 

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屋久島からお届けする、ご結婚記念のジュエリー。大切な想いを贈るイヤリング #屋久島でつくる結婚指輪

海の泡イヤリング 18k yellow gold, island shell

 

屋久島から、北海道のお二人に。

ご結婚の記念にお届けしたジュエリー。

夜光貝とイエローゴールドを組み合わせて、イヤリングにお仕立ていたしました。

海の泡のような。

森の木漏れ日のような。

 

大切な想いを届けるジュエリー作りは、いつも喜びに満ち溢れています。

短い間ではありましたが、彼と一緒にプレゼントのご相談を重ねた日々は、わたしにとっても、かけがえのない時間となりました。

 

屋久島に魅せられたおふたりです。

海が大好きな彼女には、島の海からいただいた夜光貝を使い、小さなイヤリングをお作りすることになりました。

 

こちらのデザイン、いつもはピアスとして仕上げることが多いのですが、

ゆらゆらと揺らめくフォルムはイヤリングにもよく馴染み、わたしもお気に入りのジュエリーとなりました。

 

丸い夜光貝は、7mmほど。

イエローゴールドの小さな丸を、3つずつ添えて、

シンプルに、印象的に仕上げました。

 

ゆらゆらと移ろう色彩を、木漏れ日の中で眺めていると、

心がふわりと、ほどけていきました。

降り注ぐ夏の光は、

まるで島からの祝福のように、イヤリングをそっと包んでいました。

 

ご結婚おめでとうございます。

素敵な記念日となりますように。

 

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制作編

幸せのかたち。屋久島の自然とともに、ジュエリーをつくること #屋久島でつくる結婚指輪

幸せのかたち。屋久島の自然とともに、ジュエリーをつくること #屋久島でつくる結婚指輪

夏の始まりは、南国の鮮やかな色彩に包まれて、お二人の大切なご結婚記念のジュエリーを作っている。

 

早朝の太陽を眺め、涼しいうちに作業机に向かい、

不意に訪れるスコールに癒される、

いつもの南国のリズムで。

 

丸い形に削り出したゴールドは、3つずつ寄せ合わせて、ひとつのかたちにしていく。

ガスバーナーの炎に包み、高温の中で融点の低いゴールドを隙間に流し込みながら、しっかりと接続した。

強度を保ちながら、軽やかで、動きのある印象を宿すことが、とても大切なところだ。

ゆらゆらと煌めく、ひかりのようなジュエリーに仕立てたい。

 

考えてみると、

太陽や月だったり、雨の雫だったり、木漏れ日も、自然の中には、丸いかたちがたくさんある。

ふとした瞬間に、その柔らかで力強いシルエットに出会うと、不思議と心が励まされる。

最近、お気に入りのカフェの庭に咲いていたプルメリアも、ふわりと丸くて、可愛かった。

 

屋久島が大好きなおふたりも、きっと同じような気持ちをお持ちかもしれない。

素敵なご縁に、心からありがとう。

 

はるか海の向こうに思いを巡らせながら。

 

今回は、イヤリング用の2個に合わせて、ピアス用に同じものをふたつ作った。

おふたりの幸せなジュエリー作りのお裾分けみたいに。

 

ここからは、それぞれにイヤリングとピアスの金具を組み合わせていく。

スムーズで、滑らかなつながりを目指しつつ、いくつかのタッチを加えていく。

いよいよ、完成まであと少しといったところだ。

 

制作編

夏のひとかけら 夜光貝とイエローゴールドでイヤリングをつくる #屋久島でつくる結婚指輪

夏のひとかけら 夜光貝とイエローゴールドでイヤリングをつくる #屋久島でつくる結婚指輪

屋久島サウスに、南国特有の強い日差しが降り注いでいる。

空は青く澄み渡り、漂う入道雲は、どこまでも白くて分厚い。

今年は梅雨が早く終わったこともあり、そのあと、いきなり訪れた本格的な夏の力強さに、ただただ圧倒されている。

 

それでも、森があるおかげで、島の暮らしはいくぶん涼やかで、思いのほか過ごしやすい。

川へ向かえば、冷たい水と風に包まれ、夕暮れどきには、海で遊ぶこともできる。

赤いハイビスカスを眺めながら、スコールを心待ちにする日々だ。

 

ちょうど今、アトリエでは、屋久島の海からいただいた夜光貝に、イエローゴールドと組み合わせて、イヤリングを作っているのだけれど、そのモチーフが水であったり光であったりするのも、なるほど。

 

森があって、雨が降り、川が流れ、やがて海にたどり着く。

循環するリズムに影響を受けて、これまでたくさんのジュエリーが生まれてきたのは、とても自然なことだったのかもしれない。

 

夜光貝とイエローゴールドは、小さくて丸いかたちを、たくさん削り出した。

それらを丁寧に磨き上げ、ひとつひとつを組み合わせながら、造形をつくりあげていく。

完成のイメージに少しずつ近づいてゆく、心おどる手作業だ。

 

このイヤリングは、お二人の大切な結婚を記念するジュエリーになるので、夜光貝は、美しい光沢が現れるであろう場所を、じっくりと選び抜いた。

それぞれ個体ごとに色彩が異なるのも、天然素材の魅力で、作業机に向かっていると、つい夢中になって、時間を忘れてしまう。

 

夕暮れどきに庭先に出て、磨き終えた夜光貝を太陽の光の下で眺めてみる。

深まる緑の中に、海の色彩が静かに響いていて、とても綺麗だった。

 

ブルー、オレンジ、イエロー。

その煌めく色彩が、この夏のひとかけらのように思えた。

 

屋久島でつくる結婚指輪

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