台風から3週間ほどたって庭先のハイビスカスたちはまた元気に咲き始めている。植物たちに励まされるような、優しい希望に満ちていた1日の始まり。
色濃くなる夕焼けも、クリアな空も、秋の空気感とても好きで心満たされる。
お二人の結婚指輪作りでも豊かな色彩に出会えることだろう。静かだけれど深く、制作の日々を屋久島が包み込んでくれているような気がする。
お二人が屋久島に訪れてから4年が経ったと伺ったけれど、きっと素敵な時間だったのだろうなあ。大切な想いとずっと一緒にあることが出来るなら、それはとても幸せなジュエリーになると思う。
そんなお二人とご一緒できることが嬉しくて、喜び溢れる巡りがある。
どうやら藤の花も咲きたかったようだ。季節外れの思いがけない再会にラッキーを感じつつ。
さて、今日のアトリエです。
プラチナリングを鉄の型枠に当てて、木槌でコンコン、コン。デザイン作りのいろいろがふと蘇ってくる。
「サンプルリングを手に取って印象が変わりました。着け心地・デザイン共に良いなと思っています。」とお二人がリクエストしてくれて、おお!と思ったのをよく覚えている。
冒険のように“好き”を辿ってゆく、オーダーメイドの指輪作りはいつも楽しい。
お二人が選んでくれたwaveのアウトラインだ。
手前の二つがプラチナリングで、奥の二つがシルバーで作ったサンプルリング。ずいぶん近くまでやって来れたように思う。
さあ、ここからが大切なところだ。鉄鋼ヤスリを片手に進める造形のアプローチは大きな木から仏像を掘り出す作業に少し似ているかもしれない。今はまだ角ばっているプラチナリングのその奥に巡るなめらかな流れを眺めている。
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