雨が上がった。ようやく五月晴れの屋久島サウスです。
嬉しくなって出かけた散歩道では新しい木にも出会えた。
葉っぱが少し違うような気もするけれど、ミモザ系?
とても大きくて立派な木なのです。
そして庭先ではいつものメンバーたちも元気だった。
まるで料理人のように季節の旬にインスパイアされる日々である。
さて、彼のプラチナリングはいよいよ造形がひと段落をした、
そのフォルムを5月の太陽の光の中で眺めていた。
遠く離れてはいるけれど、こうして作業机に向かっているとお二人と一緒に少しずつ目的地に近づいている感覚が日々に充実感を与えてくれる。
お二人と島でお会いして、この結婚指輪をお渡しする日まであと26日。
白く明るく輝くところ、黒くトーンが落ち着くところ、コントラストの高さがプラチナの魅力だと思う。
リング表面に描いた緩やかなラインが島の深緑の中に浮き上がって見えた。
とてもシャープで、それでいて有機的なフォルムだった。
水の中を泳ぐようにスムーズにリングを巡る光を眺めるのが楽しくて、手の中でくるくる回して遊ぶ。
あるいはリンング自体が光そのもののようであるようにも思えてきて不思議だった。
それにしても手の中で生まれるものが好きだ。
世界に一つだけの指輪感。
手作業から生まれる揺らぎにどうしようもなく惹きつけられてしまう。
きっとこの先も同じデザインでリングを作ることはあるかもしれないけれど、
同じものを再現できるかどうか、それはわからない。
そう考えると、お二人の結婚指輪を作っている今この瞬間もまたかけがえないものに思えてきた。
まだ制作の時間はある。
日々を深く味わおう。
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制作編