アトリエの庭に山茶花が咲いたのは雨が強く降った日の次の朝だった。
一年ぶりに眺める濃いピンク色はやっぱり可愛い!
大切そうにしずくを抱いている小さな花を眺めてほっこりと癒されつつ。
その開花を合図にするように、お二人の結婚指輪を作り始めることにした。
たしかに南の島ではあるけれど、本州まで比較的近い屋久島では鹿児島市内と同じようなリズムで花が咲くのは私自身も意外だった。
なので、ここ屋久島に住んでいても熱帯に対する憧れのようなものは依然強かったりするのである。
お二人が暮らす宮古島ではカラフルな魚がいっぱいなのだろうなあ。
屋久島から海を越えてはるか南に思いを巡らせながら。
待ちに待った指輪作りの第一歩を踏み出している。
お二人が選んでくれたプラチナを手に取って、コンコン。
ハンマーを使ってくるりとリング状に形成する。
手を動かしていると、不意にデザイン作りでご一緒した日々を懐かしく思い出すことがある。
素材選びから始まって、海を越えてサンプルをお送りしたり、
一つ一つがゆっくり手作業だったなあ。
昔ながらの指輪作りにお付き合いいただきましてありがとう!
まだまだ始まりの始まりではあるけれど、ここまでお二人と一緒に作り上げてきたイメージがカタチになったような気がして、すごく嬉しい。
島には一年ぶりに渡り鳥たちが帰ってきて、秋の深まりを告げています。
空はどこまでも澄み渡り、野菜も魚もなんとも美味しい季節です。
島と島を結ぶ指輪作りの日々を一緒に歩んでいきましょう。
喜びを分かち合いましょう。
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