いよいよ本格的な造形の工程となった。小さなリングというかたちを生み出すことは時間をつくることなのかもしれない。
まだ角張ったプラチナリングの内側に小さな息吹を想像しながら鉄鋼ヤスリ1本を片手にその表面を削り出していく。
お二人と一緒にイメージをした印象のようなものが形を持って手の中に生まれてくるような感じがしている。
2.3mm幅のリングの両側面から伸びる曲線が徐々に位置を変えながら表面で交わり合い、それが連なって波のようなカーブをぐるりと一周描いていて、リアルの姿を持つのを今かと待っている。そんな気がするのだ。
このリングがこれからお二人とともに長い時間を旅していくことを想像できる。
生まれたてのフォルム、気持ちの良い質感だと思う。
時間は花のように美しい、と語られているのも、なるほど。
オーダーメイドで生まれる指輪もまた、野に咲いた一輪の花のようだな、と思う。
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制作編