昨日の夕暮れどき
これから始まる指輪作りを前に海に出かけた。
結婚指輪作りの素材となるプラチナ。
海の向こう、お二人の暮らす岩手はずっと向こうにあった。
*
そして今日。
アトリエではいよいよ制作が始まりました!
指輪作りのために用意したのは、
素材となるプラチナの線が2本。
奥には、お二人と長く打ち合わせを重ねて出来上がったサンプルリング。
そして遠く岩手から届いたお手紙。
お二人から初めてお便りをいただいたのは去年の十二月。冬が深まる頃だった。
屋久島の自然を写しとるようなジュエリーを気に入ってくれたことを伝えてくれて、
お二人の暮らす岩手の雪景色の写真が何点か添えられてあった。
「わ、これままるで神話の一場面のようだ!」
今まで見たこともなかった雪景色に感動しながら、これから始まる指輪作りに胸を躍らせたことを、
こうして材料を前にして、今また鮮明に思い出していました。
雪と結婚指輪。
お二人と、
お二人の大好きな岩手の自然のイメージとともに、
ここまで一緒に歩いてきたの道のりを振り返りながらの制作が始まりました。
まずはレディースです。
platinum900, work in progress
1本の線の時は、このようにしてくるりと曲がるのだけど、
リングになると固くてビクともしなくなる。
これって繋がることの強さなのだろうか。。
なんとなく哲学めいた比喩を思いつきそうになって、
すぐにどこかに通り抜けていった。
そしてまた指輪作りを再開して、
岩手の雪景色をイメージする。
これまでプラチナリング を何度作ってきたんだろう。
でも、
オーダーメイドの指輪作りではその一つ一つが全てオリジナルで、
いつも新しい出会いを与えてくれるのが面白い。
今回もまた、たった一度だけの巡り会いがあるのだと思うと、心が躍りました!