ついに完成した!お二人の結婚指輪は屋久島サウスの小さな森の中で眺める。梢の上にそっと置いたシャンパンゴールドとイエローゴールドは森のひとかけらのようにも見える。静かにそして力強く輝いている。
思えば去年の夏から始まったお二人との結婚指輪作りだったなあ。ハイビスカスからプルメリア、コスモスも咲いたし、冬のツワブキ、山茶花も。そして今は桜が咲いていて新緑の季節がもうすぐ近くまでやってきている。
お二人とはそんな季節をいつもzoom越しに分かち合ってきた。一年をぐるりと、ご一緒いただいて本当にありがとう!
オーダーメイドの結婚指輪はお二人と一緒にキャンプに出掛けて作る料理のようでもあるなと思う。お二人は食材担当で、わたしは調理担当で、お二人が持ってきてくれた素材を手に取った瞬間に出来上がりのイメージが浮かび上がってくる不思議。あとは湧水を使って私が料理を作ってゆくリズムだ。わいわいしながら出来上がるまでの過程もまた楽しい。
お二人と私と、そして屋久島と。いくつもの物語が重なって新しく生まれた結婚指輪について、今日は話そうと思う。
そういえば、お二人のリングはどこかの物語の中に見たことがあるような、ないような。
リングの表面から側面へ、そして内側に沿ってお二人の大切な言葉が刻まれている。一つだけの結婚指輪が出来上がったと思う。
オーダーメイドの結婚指輪作りは昔ながらでゆっくりペースになるけれど、いまだからこそ大切にしたいことがある。はるか距離を超えて、そこに確かなつながりを感じながら。
お二人にも島に来ていただきたい。きっといつかお会いできるだろう。
リングが海を渡る前に森林浴をさせておく。
彼女のリングがイエローゴールドで。彼のリングがシャンパンゴールド。重ね合わせてみると、こんなにも大きさが違っていてなんだかほっこり。
「これから二人が歩む旅路のような指輪になればと思っていて」デザイン作りの始まりにお二人が伝えてくれた言葉をよく覚えている。
シンプルな平面が緩やかな曲線を描きながら、螺旋のように巡り、巡り続けるように造形しました。どんなときも、ずっとずっと、一緒に歩んでいけますように。
森の入り口には春の小花も咲いていましたよ!
さあ、いよいよ終着駅にやって来た。
たしかに少し名残惜しくも感じたりするけれど、また新しい始まりですね!
お二人の素敵な旅を。ご結婚おめでとう。
楽しい結婚指輪作りをありがとうございました。
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